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チェカとレオナがエプロンを着ている間に、Aは絵本に出てきた様なパンケーキのレシピを書き出していた。
後ろからジャックが手元のメモを覗き込み、感心した声を漏らしているのが聞こえてきた為にAがくるりと振り返ると、耳をぴんっとさせて照れくさそうな表情のジャックと視線が合う。
｢俺、
｢成程、なれば貴方も作りましょうか。後でレシピをお渡ししましょう｣
｢本当か！ ありがとう！｣
｢いえ、構いませんよ。妹や弟を喜ばせてあげたいと思う気持ちは分かりますから｣
｢オレも作ってみたいっス！｣
｢器具があれば良いのですが……三人分もありますかね｣
｢大丈夫っスよ、きちんと揃ってるんで｣
A本人からすれば書き殴った字でも、ジャックやラギーからすれば読みやすいことこの上ない。
牛乳、バター、卵、薄力粉、と二人はぽそぽそ呟きながら冷蔵庫や棚から取り出して、必要分量だけを計り分けていった。
すると、手を洗い終えたチェカがレオナと共に駆け寄ってくる。
｢おねーたん、準備できたよ｣
｢さっさと終わらせろ｣
｢分かりました。ではチェカさん、薄力粉をふるいで振るって下さい｣
｢うんっ！｣
｢A、こっちも準備終わったぞ｣
｢私達はメレンゲを作ります。御二方、メレンゲ作りのご経験はありますか｣
｢ラギー先輩はあるが俺はねぇ。悪ぃが、教えてもらってもいいか？｣
｢では横でやりましょうか。……あ、レオナさんはこのメモを見ながら、ボウルで混ぜてください｣
ハンドミキサーがあればメレンゲ作りも容易となるのだが、生憎とサバナクロー寮の厨房には置かれていなかったのだ。
ひたすら卵白と上白糖を泡立て器で混ぜなければいけないのだが、それをチェカに行わせるわけにもいかない。
お菓子作りが趣味でもあるAがパパっと作り終わらせた方が、作業がスピーディーに進むであろう。
｢まぜまぜ〜♪｣
｢先ずはボウルを斜めに持って、一定方向に勢いよく混ぜましょう｣
｢おぉ……こ、こうか？｣
｢そうそう、合ってるっスよ。シャバシャバになってきたら、上白糖を半分入れるんス｣
｢うっす｣
ボウルと泡立て器が軽くぶつかる音と、チェカの楽しげな歌声、そして時々レオナがチェカに注意する声だけが厨房内に響いていた。
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神桜佳音(プロフ) - ゆるりさん» わざわざありがとうございます！更新楽しみにお待ちしておりますね！ (2020年6月13日 12時) (
レス) id: 8032f2476b (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - 咲桜さん» こちらこそ素敵なリクエストありがとうございました！ (2020年6月2日 22時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
咲桜(プロフ) - リクエスト書いていただきありがとうございました！和歌のチョイスも素敵でした！ (2020年6月2日 21時) (レス) id: cb464004df (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - 神桜佳音さん» そっちもありましたね！ 何となく思い浮かんだ歌を書いてたので……くっ、そっちでもよかったのに……！！ 後で出させて頂きます！ (2020年6月1日 23時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
神桜佳音(プロフ) - こんばんは！いつも楽しく読ませていただいております！最新の更新の話で百人一首が出ておりましたが、君がためで、監督生君は春のに続けたのでしょう？おしからざりし命さえもあったのでは…？と思ってコメントしてしまいました！更新応援しております！ (2020年6月1日 22時) (レス) id: 06bd6db604 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年5月18日 1時
