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劇に参加するメンバーは何時もの通り、そして予想通りの面々である。
イデアとオルトは早々に裏方に引っ込み、アズールとジャミルは会計担当、他の面子は取り敢えず役者として振り分けられていた。
因みにAは役者以外を選ぶ権利を与えられていない為、グリムを抱っこしながら肉球をぷにぷに押して戯れている。
｢くすぐったいんだゾ……！｣
Aがグリムとほのぼの過ごしている一方で、ユウ達は劇の台本すら決めることが出来ずに頭を悩ませていた。
各寮に基づく御伽噺は人気もあるし、それこそ誰もが知っていると言っても過言ではないので適しているのだが、どの話を扱うかで激しく揉め、喧嘩の一歩手前まで縺れ込んだ為に無しとなる。
シンデレラやラプンツェルも提案されたものの、華やかしいハッピーエンドで終わる話をヴィランズが好むわけもなく、誰も彼もが即決即断で拒否一択であったのだ。
残された希望は異世界人であるユウなのだが、生憎文学を好んでいたわけではないので、演劇に使用されるような戯曲に詳しくはない。
その結果、やはり博識なAに頼った方が良い作品が作れるという結論に至ったのだ。
｢私に演じる作品を決めて欲しい、と｣
｢僕達では乱闘騒ぎになってしまうので……是非、Aさんに案を出して欲しいのです｣
｢Aちゃんは賢いからぁ、何かあるでしょ？｣
いけしゃあしゃあと、とAに呆れた視線を送られようとも、ジェイドとフロイドにとっては痛くも痒くもないらしい。
ジェイドによってグリムが取り上げられてしまい、腕の中の温かさが消えてしまったと思ったのだが、今度はそこにフロイドの頭が収まった。
ぎゅっと抱きつかれ、更には顔をぐりぐりと押し付けられることによって腹部が圧迫されたことにより多少の苦しさを感じる。
｢フロイドさん｣
｢んー……？｣
Aがぺちぺちとフロイドの肩を叩いたものの、逆に力を込められてしまった為、彼女は余計な動きをしないことに決めた。
オクタヴィネルの三人に囲まれている事実を無視しつつ、頭の引き出しを開けては知識を取り出して考えた結果、Aはこの戯曲に辿り着いたのである。
｢"ハムレット"は如何でしょう｣
｢｢ハムレット？｣｣
｢なぁに、それ？ 聞いたことねぇ｣
Aとユウの世界にしかない戯曲なのだから知っている方が可笑しいだろう。
内容説明をユウに任せようと思ったのだが、ぶんぶんと勢い良く首を横に振られて拒否された為、彼女はゆっくりと口を開いた。
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ゆるり(プロフ) - ゆゆ。さん» 黒執事好きですよ！！ ハムレットが出てくるんですか……！？ 漫画の購入が途中で止まっていまして……笑 近々揃えてちゃんと読んでみます！ でも！ 黒執事は凄く好きです！！！ (2020年8月20日 1時) (
レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ。(プロフ) - 凄く面白いです！(前の作品にコメごめんなさい…)ハムレットって黒執事にも出てきますよね…！もしかして作者様黒執事好きだったりしますか…？私的にはハムレット出てきて嬉しかったです（笑） (2020年8月19日 16時) (レス) id: ead64206de (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - マツリカさん» こちらこそリクエストありがとうございました！私もクルーウェル先生大好きなので書いていて楽しかったです！ (2020年5月22日 6時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
マツリカ(プロフ) - クルーウェル先生のお話ありがとうございました！！一生の宝物にしますうううつ！！！！ (2020年5月22日 6時) (レス) id: 88d493ffab (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - えむさん» こちらこそありがとうございました！ 勿論、リクエストは受け付けております〜！私でよければまたどうぞ！ (2020年5月21日 16時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年5月3日 19時
