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｢それで、一体どうなされたのですか｣
｢さっき……僕の部屋に馬鹿が忍び込んできてぇ……！｣
話を聞くとこうだ。
レオナとラギーの助言を受けたユウ達は、モストロ・ラウンジのVIPルームに忍び込んで金庫を開けて契約書を破ろうとしたらしい。
予想出来ていた為、アズールは一旦部屋から出ていった"振り"をしてからリーチ兄弟を連れて彼らを追い詰めたとのこと。
しかし、そこでエースの召喚した大釜を、フロイドがユニーク魔法『
幸いにも金庫は壊れなかったが、そのことでフロイドと喧嘩をしてしまったのだと言う。
｢ふむ、成程。フロイドさんが気分屋なのも相変わらずですし、大釜を金庫へと向けてしまったのも悪いかもしれませんが……｣
｢でしょう！？｣
｢なれど私は少々疑問に思います。何故、貴方もそこまで激怒されたのです｣
｢…………だ、だって｣
そこでアズールは一旦言葉を切り、もごもごと口の中で言葉を咀嚼した。
彼がそれをする度に唇が首筋に触れ、髪が頬や鎖骨を掠める為、Aは僅かに擽ったさを感じている。
まるで猫や犬がじゃれついてきているような錯覚を覚えて、彼女はアズールの髪を優しく梳いた。
｢だって……契約書がなくなったら、僕はまた、あの頃に逆戻りしてしまう……｣
｢そのようなわけないでしょう｣
｢でも……歌声だって、運動能力だって｣
｢確かに、貴方が魔法で他人から頂いた力もあるやもしれません。ですが全てではないでしょう。貴方が努力をしたことによって手に入れた能力もある筈です｣
｢……ん｣
｢昨日も申したでしょう。胸を張りなさい、顔を上げなさい、と｣
Aがぐずって甘えてくるアズールの背中を撫でて宥めていれば、何処かから帰ってきたジェイドが笑顔で近寄って来る。
彼の後ろにはフロイドが気まずそうな表情で隠れており、アズールにチラチラと視線を送っていた。
｢……はぁ、この頑固者共め。ややこしいことをしていないで、とっとと行きなさい｣
｢！？｣
べりっと体を剥がされ、フロイドの前へと押し出されたアズールはAの早業に目を白黒させて呆然としている。
彼女が動き出したのを見たジェイドも、背中に張り付き服の裾を掴んでくるフロイドのことを引っペがしていた。
その光景を見て、Aは世話がかかるものだと溜息を吐き出したのであった。
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ゆるり(プロフ) - ミニ林檎さん» お褒めの言葉、ありがとうございます！承りました。順番に書いていますので、少々お時間頂きますね。 (2020年4月23日 23時) (
レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
ミニ林檎 - 素敵な、ストーリーですね。リクエストしたいのですが閣僚の皆んなから追いかけられる話が見たいです。 (2020年4月23日 20時) (レス) id: a0bbb5bb79 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - ＊＊さん» こちらこそ、素敵なリクエストありがとうございました！楽しく書かせて頂きました〜！ (2020年4月23日 13時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
＊＊(プロフ) - ポムフィオーレのみなさんの美を追求する姿勢は夢主ちゃんにとっても居心地がいいものなのかなあと、ほっこりしました…！想像するだけで幸せになれる素敵なひとときをありがとうございました (2020年4月23日 11時) (レス) id: dd9fb51a76 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - 月兎さん» わ〜！！そんなことを言って貰えて光栄です！リクエスト承りました。順番に書いていますので、少々お時間頂きますね。 (2020年4月23日 0時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年4月17日 0時
