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ひび割れていた右肩と左腕はかなりギリギリの状態でくっついていた為、レオナが元に戻る時に発生した暴風と衝撃波によって砕け散ってしまったらしい。
右腕は肩から下、左腕は肘から下が無くなってしまっている。
漸く彼らが泣きそうになっている理由を理解したAは、随分と心根が優しいものだと感じる。
｢すまっ、すまない……！ 俺の、せいでっ、お前の腕が……！！｣
｢いえ、これは私の不注意ですから――｣
｢どこが不注意なんスかバカ！！｣
｢言葉を遮ってまで罵倒しないで下さいますかね｣
実はこれ、完全にAの不注意なのである。
Aやユウの生きていた世界は魔法が存在しない、極々平凡な世界。
結界術を使えるという特異な点は一旦放置しておこう。
そして、彼女は痣丸を使用することによって病を治すことは出来るものの、怪我を治すことは出来なかったのだ。
つまり、元の世界で怪我をした時は自然治癒を待たなくてはならない。
そして彼女は、もし戦の途中で怪我を負っても酷使することなく、順応することによって怪我を悪化させない方法をとっていたのだ。
｢つまり、Aさんは元の世界では怪我をしても治せない為、今回の怪我を魔法でどうにか治癒しようという考えが思い浮かばなかったということですか？｣
｢そういうことです、学園長殿｣
リリアの救援要請に応じてやって来たクロウリーが話を簡潔に纏めたおかげで、頭上に疑問符を浮かべていた面々が漸く理解出来たようである。
それでもレオナは納得が出来ないようで、むすりと不満げな表情を浮かべたまま彼女を見つめていた。
｢取り敢えず、どなたか私の体を起こして頂けませんかね｣
｢僕やるよ！｣
｢僕もだ｣
ユウとデュースに背中を支えてもらい、Aはゆっくりと上半身を起き上がらせる。
両腕のない不便さを痛感しながら、マジカルペンを太腿に乗せてユニーク魔法を発動させた。
｢『
――私の腕を修復なさい。
蜂蜜色の光の粒子が腕があった部分をくるくると旋回して、粒子が腕を形成していき、そしてAの両腕は元通りとなる。
ぐーぱーと両手を握ってから開いてみたり、肘を曲げ伸ばししてみたり、肩をくるくると回してみたものの違和感はゼロ。
よし、と一つ頷いたAはそのまま立ち上がると、周りの心配の声を気にせずレオナの前に立つ。
そして、レオナの顔面を掴むと思い切り力を加え、アイアンクローを喰らわせたのであった。
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みっきーうっきー - とても、面白い作品ですね。更新停止とかやめてくださいね！応援しているので、頑張って下さい！諦めないで下さい！ \`∀´/ (2020年4月14日 22時) (
レス) id: fbdfd6ec63 (このIDを非表示/違反報告)
＊＊(プロフ) - 本編への組み込み方はもちろんのこと、描写のひとつひとつが美しくて読んでいてとっても楽しいです…！素敵な主人公ちゃんと出会わせてくれてありがとうございます。これからも楽しみにしています！ (2020年4月13日 13時) (レス) id: dd9fb51a76 (このIDを非表示/違反報告)
マツリカ(プロフ) - たまらないほどに読み進めてます！！こういう主人公ちゃん大好きです！！！続きを楽しみに何度も読み返してます。応援してます！頑張ってください！ (2020年4月12日 22時) (レス) id: 88d493ffab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年4月12日 18時
