亡き女王のためのパヴァーヌ ページ47
Floyed side
やっぱAちゃんには青が似合うよなぁ。
Aちゃんの目は青色と水色だから、今着てるドレスがすっげー似合ってんの。
胸んとこは銀色と紺色の布がクロスしたデザインだからぁ、お腹の薄さとか腰の括れが見ただけで分かんだよね〜。
｢Aちゃん、すっっげー綺麗だよ｣
｢ええ、本当に。まるで有名な人魚姫のようです｣
｢大袈裟な……そのようなわけないでしょう｣
すっげぇ呆れた顔してるけど、Aちゃんガチで綺麗だからね？
自分のこと分かってなさすぎじゃんね。
ほら、横でジェイドも苦笑いしてるもん。
｢ねぇAちゃん、モストロ・ラウンジにはピアノがあるんだよね〜。弾けたりする？｣
｢一応、基本的に楽器類は扱えます｣
｢おや、それは素晴らしい。なら一曲、何か弾いて頂けませんか？｣
｢疑問形でありながら疑問ではないのに気付いておられますかね、貴方達｣
すっごい呆れた顔してっけど、Aちゃんは優しいから結局してくれるじゃん。
高いヒール履いてんのにスタスタ歩いてくし……何でそんなの履いて普通に歩けんのか分かんねぇ。
尾びれ二つあったら絡まるし、歩きにくいとしか思えねぇんだけど。
まあいっか、オレはAちゃんと一緒にいれたら何でもいいんだよね。
ピアノの前、特等席ゲット〜！
｢何を弾くんですか？｣
｢"亡き王女のためのパヴァーヌ"ですよ｣
｢なぁに、それ？｣
｢ラヴェルという方が、王女が若かりし頃に宮廷で踊ったであろうパヴァーヌをイメージして作った曲です。因みにパヴァーヌとは宮廷舞曲のことですよ｣
ラヴェル、とか言われても誰か知んねぇし難しいことはオレ嫌いだから。
ジェイドは何か楽しそうに説明聞いてるけど、オレは曲の説明よりもAちゃんの演奏が聞きたいんだよね。
｢ねーえ、まだぁ？｣
｢今から弾きますよ｣
奏でられたのは落ち着きのあるしっとりした曲。
Aちゃんのちっちぇ手が鍵盤の上をするする動いて、弾いて、ゆったーりしたリズムで演奏してく。
珊瑚の海の演奏会で流れそうな曲だけど、Aちゃんが弾いてるってなるとめっちゃ良い曲に聞こえてきた……！
けど、なぁんか悲しそうな曲だよねぇ、コレ。
さっきオレらがドレス選んでた時のAちゃんみたいで、胸の奥がぎゅうって痛くなってきた。
海みたいなドレス着てるからかな……？
｢Aちゃんが……｣
あの馬鹿な人魚姫みたいに、泡になって消えちゃいそうに見えんだよね。
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みっきーうっきー - とても、面白い作品ですね。更新停止とかやめてくださいね！応援しているので、頑張って下さい！諦めないで下さい！ \`∀´/ (2020年4月14日 22時) (
レス) id: fbdfd6ec63 (このIDを非表示/違反報告)
＊＊(プロフ) - 本編への組み込み方はもちろんのこと、描写のひとつひとつが美しくて読んでいてとっても楽しいです…！素敵な主人公ちゃんと出会わせてくれてありがとうございます。これからも楽しみにしています！ (2020年4月13日 13時) (レス) id: dd9fb51a76 (このIDを非表示/違反報告)
マツリカ(プロフ) - たまらないほどに読み進めてます！！こういう主人公ちゃん大好きです！！！続きを楽しみに何度も読み返してます。応援してます！頑張ってください！ (2020年4月12日 22時) (レス) id: 88d493ffab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年4月12日 18時
