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モストロ・ラウンジは紳士の社交場、他寮との揉め事は御法度。
此処ではどの寮の生徒もオクタヴィネル寮のルールに従わなければならないのだ。
｢さて……お客様、本日のご用件は？｣
｢イソギンチャクについて相談がある｣
｢ふふふ……かしこまりました。今、支配人は別のお客様のご相談を受けておりまして。暫く店内でお待ち頂けますか？｣
ユウは力強く頷きを返した。
不機嫌さを隠さないジャックの隣で、完全に巻き込まれているだけのAは面倒臭そうにぼーっと水槽を眺めている。
観賞魚が自由に泳ぎ、海月がゆらゆらと水の流れに沿って揺れている光景はとても美しく見えたのだ。
ぼんやりとしていたAだが、後ろからフロイドが抱きついてきたことで現実世界へと戻ってくる。
｢ああ、そうそう。当店はワンドリンク制です。必ず何か一杯ご注文下さいね。｣
｢勿論Aちゃんは頼まなくてもいいからねぇ。オレらが持ってったげるから♡｣
｢イソギンチャクさん、こちらオーダーお願いします｣
｢悪いが、ドリンクを運ぶのが先だ｣
｢混んでるんだし、注文くらいアンタが取れっての！ 何でもかんでもオレらにやらせて、のんびりしやがって｣
｢……イソギンチャクの分際で、口答えとは良い度胸ですね｣
不穏な空気を漂わせ始めたジェイドは、にっこりと笑ったままエーデュースの頭に生えているイソギンチャクを引っ張り始めた。
イソギンチャクを引っ張られるとかなりの痛みが生まれるらしく、二人は涙目で悲鳴をあげている。
｢いでででで！｣
｢イソギンチャクを引っ張るのはやめろ！｣
｢僕はアズールに新人指導を言いつけられていますから。口答えをする生意気な新人には躾をしなくては｣
｢あだだだだだっ！ 分かった、分かったから！｣
｢ちょ、流石にやりすぎです！｣
見ていられなくなったのか、ユウが慌ててフロイドとエースの間に入り込み、その体を押して距離を取らせた。
高身長なジェイドから見下ろされたユウは体を震わせ、びくりと肩を跳ねさせたものの引く気はないようである。
｢おや……困りますねぇ、お客様。先程も申し上げた通り、ラウンジでは僕らのルールに従って頂きませんと｣
｢言うこと聞かない困ったちゃんは、オレ達が絞めていいことになってるんだよねぇ〜｣
｢チッ……新人いびりを見せられて、気分が悪いって言ってんだよ｣
｢じゃあ、お前ら二人がコイツらの代わりに店を手伝ってくれんの？｣
Aは面倒事の気配を察知した。
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みっきーうっきー - とても、面白い作品ですね。更新停止とかやめてくださいね！応援しているので、頑張って下さい！諦めないで下さい！ \`∀´/ (2020年4月14日 22時) (
レス) id: fbdfd6ec63 (このIDを非表示/違反報告)
＊＊(プロフ) - 本編への組み込み方はもちろんのこと、描写のひとつひとつが美しくて読んでいてとっても楽しいです…！素敵な主人公ちゃんと出会わせてくれてありがとうございます。これからも楽しみにしています！ (2020年4月13日 13時) (レス) id: dd9fb51a76 (このIDを非表示/違反報告)
マツリカ(プロフ) - たまらないほどに読み進めてます！！こういう主人公ちゃん大好きです！！！続きを楽しみに何度も読み返してます。応援してます！頑張ってください！ (2020年4月12日 22時) (レス) id: 88d493ffab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年4月12日 18時
