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翌日、Aがエペルと共に登校すると教室内にジャックの姿がないことに気が付いた。
真面目な彼が授業をサボっているだなんて考えにくいが、昨日の一件がある為に考えとしては捨てられないところがある。
優しい彼のことだ、きっとユウにお願いされてアズール達のことを調べていたりするのだろう。
｢ジャックくんいないね｣
｢ですね。まあ、大体理由は予想出来ますけれど｣
｢え、何々？｣
昨日あった出来事の一連の流れを説明すると、エペルはほんの少しだけ顔を歪ませながらも、二人が何やら秘密裏に動いていることを簡単に思い浮かべることが出来たらしい。
顔を歪めた理由としては、Aがまた何かの事件に巻き込まれる可能性が高いと思ったからであった。
エペルはAを大切な友人だと思っているし、傍にいて欲しい女性だと考えている。
それ故に、毎回Aの口から何が起きたのかを聞かされると卒倒しそうになるのだ。
｢Aちゃん｣
｢はい｣
｢今回ごそ、絶対さ、あの人達さ巻ぎ込まねでね！？ 毎回心配だよ……｣
｢私も、好き好んで巻き込まれに行っているわけではないのですけれどね｣
｢それは僕もヴィルサンも、ルークサンも分かってるよ。だから今回、僕はAちゃんの護衛に任命されたんだ｣
｢……はて｣
ハーツラビュルに続き、サバナクローの事件に巻き込まれているAのことを心配したヴィルとルークの提案で、エペルは彼女の護衛係に任命されていた。
同じ学年で、尚且つ同じクラスという利点を活かしてのことである。
男らしくなりたいと考えているエペルからしても、大切なAのことを守れる機会ができて万々歳だった。
｢ふむ、成程｣
｢そういうこと。だから、その……なっ、 何があったっきゃ頼ってね！｣
顔を真っ赤に染め上げ、意を決して言葉を紡いだエペルの表情は真剣そのもの。
親しくしている彼からの申し出を、心根が優しいAが無下にすることなど出来るわけもなく、彼女はゆっくりと頷きを返した。
ぱあっと一気に表情を明るくさせたエペルは、彼女から頼られたことが嬉しいのか口元が緩むのを止められなくなってしまっている。
｢ではエペルさん、早速お願いしたいのですけれど｣
｢な、何？｣
｢昼食を大食堂ではなく、植物園でとりませんか｣
｢僕はいいけど……どうして？｣
｢大食堂にはユウさんやジャックさん達が集合していると思いまして｣
｢確かに。なら植物園にしよっか｣
エペルは花が咲くようにふわりと笑った。
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みっきーうっきー - とても、面白い作品ですね。更新停止とかやめてくださいね！応援しているので、頑張って下さい！諦めないで下さい！ \`∀´/ (2020年4月14日 22時) (
レス) id: fbdfd6ec63 (このIDを非表示/違反報告)
＊＊(プロフ) - 本編への組み込み方はもちろんのこと、描写のひとつひとつが美しくて読んでいてとっても楽しいです…！素敵な主人公ちゃんと出会わせてくれてありがとうございます。これからも楽しみにしています！ (2020年4月13日 13時) (レス) id: dd9fb51a76 (このIDを非表示/違反報告)
マツリカ(プロフ) - たまらないほどに読み進めてます！！こういう主人公ちゃん大好きです！！！続きを楽しみに何度も読み返してます。応援してます！頑張ってください！ (2020年4月12日 22時) (レス) id: 88d493ffab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年4月12日 18時
