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どうやら、イソギンチャク集団はモストロ・ラウンジというカフェに集められたようである。
ザワザワと騒がしかったモストロ・ラウンジだが、急に照明が消されたことで部屋が真っ暗になり、ある一点にスポットライトが当てられた。
この後の展開がおおよそ読めてしまったAは、何時もアズール達が使用している席の方向へ視線を向ける。
｢これはこれは、成績優秀者上位五十名から溢れた哀れな皆さん。ようこそ、モストロ・ラウンジへ。皆さん、僕のことはよ〜くご存知でしょうが、改めて自己紹介を。僕はアズール・アーシェングロット｣
二年生でありながらオクタヴィネル寮の寮長を務め、更にはこのモストロ・ラウンジの支配人である彼。
｢そして、今日から君達の
怪訝な表情を浮かべ、腕を組んで不満げな態度をとっているジャックの隣で、Aは自分の予想が合っていたことを確信した。
｢君達は僕と勝負して負けた。契約に基づき、これから卒業までの間、僕の下僕として身を粉にして働いてもらいます｣
やはりか、とAは思う。
話を聞いて分かったことだが、イソギンチャク集団はアズールとこの様な契約を結んでいたらしい。
アズール自作の期末テストの対策ノートを渡す代わりに、相手は"自分の自慢の能力"を一つ渡さなければならない。
もし成績優秀者上位五十位以内に入れれば能力は返還し、更には卒業までのテスト対策ノートを全て貰える。
しかし、五十位以外だった場合は、卒業までの間はアズールに絶対服従の下僕になる、と。
Aからすれば自業自得、楽な方法に頼って態々自らを危険に晒した彼らが悪いとしか思えない。
ただ、今此処に居るのはお人好しのユウと曲がったことが大嫌いなジャックだ。
案の定、ジャックは怒りを抑えきれずに前へとズカズカ歩いて行ってしまった。
｢さっきから聞いてれば、どいつもこいつも気に入らねぇ！｣
｢ん？ 君は……頭にイソギンチャクがついていませんね。今はスタッフ・ミーティング中です。部外者はご遠慮頂けますか？｣
｢グルル……部外者だと？ 俺は、自分の力で勉強した奴らと真っ向から競い合って勝ちたかったんだ！ それが、あんたのせいで台無しになった。充分当事者だろうが！｣
｢そんなわけないでしょう。一旦落ち着いて下さい、ジャックさん｣
意識の高さに火をつけて暴走し始めたジャックの背中に飛びつくようにして、Aは彼の口を手で覆った。
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みっきーうっきー - とても、面白い作品ですね。更新停止とかやめてくださいね！応援しているので、頑張って下さい！諦めないで下さい！ \`∀´/ (2020年4月14日 22時) (
レス) id: fbdfd6ec63 (このIDを非表示/違反報告)
＊＊(プロフ) - 本編への組み込み方はもちろんのこと、描写のひとつひとつが美しくて読んでいてとっても楽しいです…！素敵な主人公ちゃんと出会わせてくれてありがとうございます。これからも楽しみにしています！ (2020年4月13日 13時) (レス) id: dd9fb51a76 (このIDを非表示/違反報告)
マツリカ(プロフ) - たまらないほどに読み進めてます！！こういう主人公ちゃん大好きです！！！続きを楽しみに何度も読み返してます。応援してます！頑張ってください！ (2020年4月12日 22時) (レス) id: 88d493ffab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年4月12日 18時
