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｢何だ？ アイツら……頭に生えたイソギンチャクに操られてるみてぇに歩いてったな。なんて間抜けな絵面だ……｣
｢追いかけてみよう｣
｢は？ 何で俺とAまで。俺らには関係ないだろ｣
｢もしかして怖いの？｣
｢誰が臆病もんだって？……チッ、お前も段々この学園の空気に染って来たな。仕方ねぇ、少しだけなら付き合ってやる｣
まんまとユウに煽られ、策略に嵌ってしまったジャックを横目に見て、Aは彼も大概優しい人間だと感じた。
彼女に半分呆れられているのに気が付いたジャックは、わたわたと腕を動かして必死に言い訳をし始める。
｢俺はこの変な現象の原因が何か気になるだけだ！ 別にアイツらの為じゃねぇからな……くれぐれも勘違いすんなよ｣
｢ユウさんの口車に乗らされているではありませんか｣
｢ジャックってツンデレだよね、Aちゃん｣
｢その気はありますよねぇ｣
｢う、うううるせぇ！｣
向かったのは各寮へと繋がる鏡のある鏡舎。
そこにはジャック命名・エーデュースとグリムの三馬鹿以外にも、寮関係なしに沢山の生徒達が頭にイソギンチャクを生やした状態で歩かされていた。
｢二、三年の生徒もいるみてぇだ。全員、オクタヴィネル寮に繋がる鏡へ入っていくな｣
｢インチキタコ野郎って誰だろう？｣
｢……やはり、ですね。大体この騒ぎの原因が分かりました｣
｢え、そうなの！？｣
｢取り敢えず、俺達も行ってみるぞ｣
｢私が行く必要ありますかね｣
｢｢ある！｣｣
強く言い切られ、このまま素直に腕を離す気はないと悟ったAは早々に諦めて深い息を吐き出した。
それが彼女の了承の合図だと知っているジャックはぶんぶん尻尾を振り、嬉しそうに口角を上げる。
そんな二人を微笑ましそうに見詰めながら、ユウはジャックが繋いでいる手と反対の手を握り、優しく引っ張って歩き始めたのであった。
生徒達の波に乗って鏡を潜ると、そこには綺麗な外観のオクタヴィネル寮が堂々と佇んでいる。
｢うわぁ！ 水の中に寮がある！｣
｢マジかよ！ すげぇな、ナイトレイブンカレッジって！｣
｢……はいはい、浮かれ過ぎないように。イソギンチャクが集められた場所へと移動しますよ｣
｢わわっ、分かってる｣
一匹狼のフリをしながらも、他人と関わることや未知のものに触れることが好きなジャックを宥めつつ、A達はイソギンチャクを追っていった。
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みっきーうっきー - とても、面白い作品ですね。更新停止とかやめてくださいね！応援しているので、頑張って下さい！諦めないで下さい！ \`∀´/ (2020年4月14日 22時) (
レス) id: fbdfd6ec63 (このIDを非表示/違反報告)
＊＊(プロフ) - 本編への組み込み方はもちろんのこと、描写のひとつひとつが美しくて読んでいてとっても楽しいです…！素敵な主人公ちゃんと出会わせてくれてありがとうございます。これからも楽しみにしています！ (2020年4月13日 13時) (レス) id: dd9fb51a76 (このIDを非表示/違反報告)
マツリカ(プロフ) - たまらないほどに読み進めてます！！こういう主人公ちゃん大好きです！！！続きを楽しみに何度も読み返してます。応援してます！頑張ってください！ (2020年4月12日 22時) (レス) id: 88d493ffab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年4月12日 18時
