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｢ボクも人のことを言えた義理ではないけれどね、今のキミは見るに堪えない。謹慎部屋に入って、少し頭を冷やすといい！｣
｢……お前らに何が分かる？ 兄貴みてぇに俺に説教たれてんじゃねぇよ……｣
以前自分がオーバーブロットした時のことを思い出し、少ししんみりした口調で真っ当な言葉を突きつけるリドルにレオナは唸る。
そんな時、Aがこれ以上傷つくことに堪えられなくなったリリアが彼女を抱きとめたまま彼に言葉を紡ぎ出した。
｢フン。お主のような男には、王冠よりその首輪が似合いじゃ。サバンナの王者のライオンが聞いて呆れるわ｣
｢……あぁッ！？｣
｢お主は持って生まれた才や順序のせいで王になれぬと嘆いているようだが……報われぬからと怠惰に生き、思惑が外れれば臣下に当たり散らすその狭量さ｣
リリアの言葉は刃となり、図星を突かれたレオナは表情に憤怒を露わとする。
しかし、そんな彼の態度を気にも留めずにリリアは更に思いを突きつけていった。
｢その程度の器で王になろうなどと……我らが王、マレウスと張り合おうなどと、笑わせる。たとえマレウスを倒したとて、その腐った心根を捨てぬ限り……お主は真の王になれんだろうよ！｣
リリアの腕の中には顔色が悪く、少しだけ脂汗を浮かべているAの姿が。
唯一自分の心境を完全に理解してくれた彼女のそんな姿を目にして、レオナは奥歯を噛み締めた。
そして彼は、リリアの言葉と"自ら"に対して嘲笑を浮かべて激情を吐き出していく。
｢は、はは……アァ、そうだな。そうだろうとも。お前の言う通りだ……はははは！！ 俺は絶対に王になれない……どれだけ努力しようがなァ……！｣
レオナが天を見上げ、笑い声を響かせる度にマジフト場の砂が舞い上がって視界を奪う。
ビリビリと肌を刺激する正体不明のナニカにより、グリムは毛を逆立てて尻尾をピンっと立たせた。
誰もが後退り、得体の知らない恐怖に襲われている中で唯一Aだけが既視感を感じている。
｢何だ！？ 全身の毛がゾワゾワするんだゾ！｣
｢急速にレオナの魔力が高まって……っ、くっ、魔法封じが、持続出来ないっ……！！！｣
｢違う、これは魔力ではない。この邪悪なエネルギー……まさか！｣
｢皆、伏せろ！！｣
ケイトの叫びを聞いて、顔を腕で隠しながら咄嗟にその場に体を伏せた。
そして次の瞬間には軽い音と共に、レオナの首にはめられていた首輪が吹き飛ばされる。
――ああ、止められなかったのだ。
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みっきーうっきー - とても、面白い作品ですね。更新停止とかやめてくださいね！応援しているので、頑張って下さい！諦めないで下さい！ \`∀´/ (2020年4月14日 22時) (
レス) id: fbdfd6ec63 (このIDを非表示/違反報告)
＊＊(プロフ) - 本編への組み込み方はもちろんのこと、描写のひとつひとつが美しくて読んでいてとっても楽しいです…！素敵な主人公ちゃんと出会わせてくれてありがとうございます。これからも楽しみにしています！ (2020年4月13日 13時) (レス) id: dd9fb51a76 (このIDを非表示/違反報告)
マツリカ(プロフ) - たまらないほどに読み進めてます！！こういう主人公ちゃん大好きです！！！続きを楽しみに何度も読み返してます。応援してます！頑張ってください！ (2020年4月12日 22時) (レス) id: 88d493ffab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年4月12日 18時
