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その後、悲鳴を聞いて駆けつけたトレイによって二人は回収され、Aによって完璧な着付けを施されたユウはケイトに慰められていた。
世間一般的に美人だと称され、戦国武将からも"傾国の美女"だと評されたことのあるAに体を触れられ、着付けをされて。
顔をトマトの様に真っ赤にしたユウの心境を察したケイトは苦笑いしている。
｢全く！ キミは何という格好で異性に近付いているんだ！ 着させてあげるのは構わないけど、せめてキミが着終えてからにしなければならないだろう！｣
そしてAはリドルからお叱りを受けていた。
周囲からの評価を気にせず、自身の評価が著しく低い彼女だからこそ仕出かした事件なのだが、生憎この手の説教は何度もされている。
しかし、それでも彼女は平然とやってのけてしまうのだ。
｢私の体を見たところで興奮する輩も居ないですし……何より私をそんな目で見る物好きなど、女好きの中でも極一部でしょう｣
｢何故そんなに自己評価が低いんだい……｣
｢低くありません。正当です｣
リドルは頭を抱えて項垂れた。
＊＊＊
さて、気を取り直してお茶会だ。
椅子に足を組んで座り、淑やかな所作で紅茶を飲んでいるAには気品と風格が漂っている。
因みに彼女の着物の着方は地面を走ったり、敵を蹴り飛ばすのに不便さが出ないよう、お端折りなどで丈をかなり短くしてあるものだ。
黒色を基調とし、赤い南天があしらわれている着物を太腿半分の長さで身に纏っており、紅と薄桃色の帯で締めてアクセントを入れて、更には10センチのぽっくり下駄を履いている。
｢何かA、背が高くなったか？｣
｢
｢ははっ、成程な｣
トレイにぽんぽんと頭を撫でられ、Aの紫色の髪がさらさらと揺れていた。
何時もよりも背を盛っているからか、高身長の彼からすると頭が撫でやすい位置にあるのだろう。
トレイに便乗したケイトやエース、更にはデュースにも頭を撫でられて彼女の髪はくしゃくしゃになってしまう。
｢あははっ、Aちゃんの髪がくしゃくしゃだ〜｣
｢ボクが直してあげよう｣
顔の赤みを引かせたユウとリドルに髪を梳かれながら、Aはトレイが作ったアップルパイをもくもくと頬張っている。
彼女の髪が整ったところで、今度こそエーデュース主催のお茶会がスタートしたのであった。
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みっきーうっきー - とても、面白い作品ですね。更新停止とかやめてくださいね！応援しているので、頑張って下さい！諦めないで下さい！ \`∀´/ (2020年4月14日 22時) (
レス) id: fbdfd6ec63 (このIDを非表示/違反報告)
＊＊(プロフ) - 本編への組み込み方はもちろんのこと、描写のひとつひとつが美しくて読んでいてとっても楽しいです…！素敵な主人公ちゃんと出会わせてくれてありがとうございます。これからも楽しみにしています！ (2020年4月13日 13時) (レス) id: dd9fb51a76 (このIDを非表示/違反報告)
マツリカ(プロフ) - たまらないほどに読み進めてます！！こういう主人公ちゃん大好きです！！！続きを楽しみに何度も読み返してます。応援してます！頑張ってください！ (2020年4月12日 22時) (レス) id: 88d493ffab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年4月12日 18時
