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リリアとリドルに苛立っていたレオナだが、そちら側の陣営にAがいることに気が付いて視線を送った。
真っ直ぐ見つめ返してくる彼女の
｢おい、A｣
｢何でしょう｣
｢てめぇは俺のことを理解してくれたんじゃねえのか。何でリリアの横に居やがる｣
｢そうッスよ！ Aはオレ達のやり方に賛同してくれたじゃないスか！！｣
この場にいる全員から一斉に視線が送られるものの、Aはそれらを全て無視しながらレオナの前へと歩み出た。
高身長で高圧的なレオナから見下ろされようとも自然体であり続け、無表情を貫き通す彼女に圧倒された者もいるらしく、後ろの方では何人かのサバナクロー寮生が怖気付いている。
早く理由を話せ、と目線で促してくる彼の瞳を見つめたまま、Aはゆったりと口を開いた。
｢貴方の"戦"のやり方は理解出来ますし、賛同も致しましょう。けれど、貴方は上に立つ者として致命的な誤りを犯しました｣
｢あ？｣
それは民を利用し、傷つけたこと。
何処ぞの宗教活動家のように民を諭し、自らの意思で行動を起こさせたのならまだ目を瞑っただろう。
だが、彼らはラギーのユニーク魔法・
そんな行為、Aからすれは反吐が出るもの。
｢民を無理矢理巻き込み、挙句の果てには怪我を負わせるなど言語道断。サバナクロー寮を纏め上げることが出来る程の手腕を持ちながら、何故そのような愚行をとったのです……！｣
｢お前なら分かるだろ！ どれだけ才能を持っていたとしても、産まれた順で全てが決まる悔しさをッ！！ なァ！！｣
ガッとAの肩を掴み、強引に自分の方へと引き寄せたレオナは悲痛な声で語りかけた。
Aの生まれは平成時代な為、生を受けた順番で何かを決められた経験など皆無。
ただ、戦国時代に飛ばされてからは有り触れた日常として、沢山のそういう場面を目にはしてきた。
次男として生まれたが故に一家の長となれずに涙し、謀反を起こして敵対する者。
逆に長女として生まれたが故に、幼くして有名な戦国大名の元へと嫁がなければならなかった者。
彼の悔しさも、無力さも、絶望も挫折も全て理解が出来るからこそ、Aは尚更認められなかったのだ。
｢それを逆手にとるという考えは……思い浮かばなかったのですかっ｣
かの有名な、上杉謙信公のように。
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みっきーうっきー - とても、面白い作品ですね。更新停止とかやめてくださいね！応援しているので、頑張って下さい！諦めないで下さい！ \`∀´/ (2020年4月14日 22時) (
レス) id: fbdfd6ec63 (このIDを非表示/違反報告)
＊＊(プロフ) - 本編への組み込み方はもちろんのこと、描写のひとつひとつが美しくて読んでいてとっても楽しいです…！素敵な主人公ちゃんと出会わせてくれてありがとうございます。これからも楽しみにしています！ (2020年4月13日 13時) (レス) id: dd9fb51a76 (このIDを非表示/違反報告)
マツリカ(プロフ) - たまらないほどに読み進めてます！！こういう主人公ちゃん大好きです！！！続きを楽しみに何度も読み返してます。応援してます！頑張ってください！ (2020年4月12日 22時) (レス) id: 88d493ffab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年4月12日 18時
