異世界スポーツと真相 ページ36
Cater side
制服のままだけどまぁいっか、とか思ってたらレオナくんがAちゃんを強制参加させてた。
いやいやいや、ちょっと待って！？
レオナくんって女の子に優しくしなくちゃいけない国で育ったのに、何で未経験の彼女を参加させちゃったのか不思議過ぎる。
｢え、Aってマジフトやったことあんの？｣
｢ルールは暗記していますが、未経験です｣
｢だよね！？ 何で！？｣
｢レオナさんが仰ったので……彼、基本的に前言撤回はしないものですから言っても無駄かと思いましてね｣
というかAちゃん、何でレオナくんとラギーくんとそんなに親しげなんだろ。
なぁんか、オレは嫌だし嫉妬しちゃうなぁ……。
ハーツラビュル寮ではリドルくんの次くらいには仲良いと思ってるし、なんならリドルくんよりも仲良いかなって思ってたのはオレが自惚れてただけなのかな。
胸の奥がチクチクズキズキして、吐き出した息が重たいものに変わっていく。
"唯一の女子生徒だから"とかじゃなくて、オレはAちゃんと仲良くしたいだけなのに……何でひょっこり後から出てきたレオナくんとラギーくんとそんなに仲良しなんだよ。
｢そういやA、体操服とか持ってないんスか？ 流石に制服でやるのはちょっと……｣
｢一応タイツは履いていますが、常識的に駄目でしょうね。服でも出しますかねぇ｣
｢よかったらオレの貸すっスよ？ ほら、腰に巻いたら見えない｣
｢どうも｣
今もラギーくんがAちゃんに体操服の上着貸して、態々腰に巻いてあげてるのも意味分かんない。
ダメだダメだ、どんどん自分が黒くて重たい感情を生み出してしまってるのが分かる。
俯いて、奥歯を噛み締めながらエーデュースくん達に気付かれないようにしてたら誰かに肩を叩かれた。
｢ケイトさん｣
｢あれっ、Aちゃん｣
｢エースさんとデュースさんは調子に乗るところがありますし、グリムさんは経験が少ないと思うので、貴方にフォローをお任せしても構わないでしょうか｣
｢え、オレ？｣
｢はい。一番経験ありますでしょうし、何より貴方、周りに目を配るのが上手ですから。私でも構わないのですけれど……未経験のことですから、実際出来るか分からないので｣
やば、オレって単純なのかもしれない。
Aちゃんがオレを見て、オレのことを些細なことでも頼ってくれるのがめちゃくちゃ嬉しい……！
｢うんっ、けーくんに任せて！｣
オレは満面の笑みで頷いた。
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レイ - とても面白くていつも見させて頂いています！更新楽しみにしてるので頑張って下さい！ (2020年4月12日 14時) (
レス) id: 906bb64cc1 (このIDを非表示/違反報告)
MaO(プロフ) - 何度も読み返す程、とても面白いです！いつも素敵な作品をありがとうございます！ (2020年4月10日 12時) (レス) id: 3dee49fcd0 (このIDを非表示/違反報告)
最初は、ぱー(プロフ) - 面白すぎて、イッキに読んでしまった…………。ゆるりさん無理のない程度に更新頑張ってください！ (2020年4月10日 3時) (レス) id: 9e43d059be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年4月9日 13時
