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ぽかぽかとした陽気の中庭にて、ケイトが指し示したのは例の双子である。
｢次はオクタヴィネル寮。けーくんチェック的には、二年のジェイド&フロイド・リーチ兄弟に要注意。連携攻撃が強力で、対戦相手の寮が手を焼いていたと情報アリ｣
｢わっ！ まるっきり同じ顔が二人いるんだゾ！｣
｢つか……あの二人、周りの生徒が小さく見えるくらいスゲー背がデカくない？｣
｢ヒョロヒョロしてるけど、ノッポで強そうなんだゾ｣
｢じゃあ、あの二人をマークしますか？｣
｢う〜ん。ボクが犯人なら、彼らを狙うのは最後にするよ。あの二人……特にフロイドの方はあまり近付きたくない｣
｢良い方なのですけれどね。……まぁ、そういうことなら、私も狙うのは最後にすると思います｣
リドルが嫌そうな顔で言い放ったことに、Aも同意を示して彼の意見を肯定した。
Aからすれば彼らはある種面白い人物だし、被害を加えられたこともないので何とも言えないが、リドルには何か嫌な思い出でもあるのだろう。
少し離れた場所から二人の様子を伺っていたのだが、唐突にフロイドがパッとこちらを振り返った。
｢あ〜〜〜、金魚ちゃんだ〜〜〜！｣
｢うっ、見つかった！｣
｢金魚ちゃん、こんな所で何してんの？ かくれんぼ？ 楽しそうだね｣
｢フ、フロイド。ボクのことを変な渾名で呼ぶのはやめろと何度言わせるんだい？｣
｢だって、小さくて赤いのって、金魚でしょ？｣
｢わー、喋る猫だ！ おもしろ〜い。ねえねえ、ギュッと絞めていい？｣
｢し、絞める！？ やめるんだゾ〜！｣
フロイドがこちらへと歩いて来た時に、咄嗟にケイトがAの腕を引いて自分の後ろに隠したことで彼女はフロイドに見つかっていない。
見つかっても別に構わないのだが、ケイト的にはアウトなのだろう。
リドルの次に興味を持たれたグリムは、尻尾を頼りなく縮こませながら必死に彼から逃げていた。
すると、更にジェイドがこちらへとやって来る。
｢おや、ハーツラビュル寮の皆さんお揃いで。もしや、マジカルシフト大会に向けての敵情視察ですか？｣
｢えーと、これには色々とワケが……｣
｢スパイ行為を見逃すわけにはいけませんねぇ。何故僕達を監視していたのか、理由を詳しくお聞かせ願えますか？｣
｢コイツ、物腰は穏やかだけど全然目が笑ってない……｣
｢とにかくっ、お邪魔しました〜！｣
ケイトにぐいっと腕を引かれて、Aは何故か二人から逃げることとなってしまった。
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レイ - とても面白くていつも見させて頂いています！更新楽しみにしてるので頑張って下さい！ (2020年4月12日 14時) (
レス) id: 906bb64cc1 (このIDを非表示/違反報告)
MaO(プロフ) - 何度も読み返す程、とても面白いです！いつも素敵な作品をありがとうございます！ (2020年4月10日 12時) (レス) id: 3dee49fcd0 (このIDを非表示/違反報告)
最初は、ぱー(プロフ) - 面白すぎて、イッキに読んでしまった…………。ゆるりさん無理のない程度に更新頑張ってください！ (2020年4月10日 3時) (レス) id: 9e43d059be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年4月9日 13時
