ゴースト・マリッジ ページ42
とある日の朝、Aが登校する為に寮の玄関を出たところ、道に赤色の封筒が落ちていることに気が付いた。
普段ならば拾って落とし主を探したりするのだが、その封筒の色が赤色であることによった彼女の警戒心が一気に跳ね上がる。
此処は異世界・ツイステッドワンダーランドなのだから、Aの知る向こうの世界での常識や風習は気にしなくても良い部分が多いのは確かだ。
だがしかし、彼女はどうしても赤色の封筒が"道に落ちている"ことに対して敏感に反応をしたのである。
｢………。｣
何となくの違和感と嫌な予感が拭えないのならば、ここは直感に従って素通りするに限るだろう。
そう思って足を一歩踏み出したところで、突如として吹き荒れた強風によって封筒が舞い上がり、Aの左腕にぺとりとくっついたのであった。
舌打ちを零してから後退しようとした次の瞬間、足下から再び強風が吹き上がり、そしてAの姿は風に攫われてしまったのである。
｢Aちゃん、おは……よ？｣
Aと共に登校しようとして後ろから追いかけて来たエペルであったが、先程まで前の道を歩いていた筈の彼女の姿が消えたことに対し、きょとんと首を傾げた格好で固まった。
＊＊＊
Aが居ない、そのことに最初に気が付いたのはエペルではなくジャックであった。
何時もは自分よりも早く教室にやって来ていて、ぼんやりと窓の外の景色を眺めているか、トレインの腕の中から抜け出してきたルチウスを可愛がっているかの二択なのに。
それに、今日は己と魔法薬学の実験方法について確認をしようと約束をしていた筈。
律義で義理堅いAが約束を破るとは考えにくかった為、スマホに連絡が来るのを待ちつつ、ジャックは耳をぺしょりと垂れ下げながら椅子に腰を下ろした。
｢あれ、ジャック君だけ？｣
｢はよ、エペル。Aは居ねぇぞ。お前はあいつの居場所知らねぇか？ 一緒に勉強する約束だったんだが……｣
｢それが、Aちゃんが目の前で消えちゃって。Aちゃんって凄い運動神経が良いから、急に走り出したのかと思って教室まで来たんだけど……此処にも居ないんだね｣
同じ寮のエペルもAの居場所を知らないとなると、以前の様に何処かで馬鹿な生徒に絡まれている可能性も出てきてしまう。
顔を見合せた二人は荷物を放り出すと、スマホの通話を繋いだ状態で教室から駆け出したのであった。
最初に訪ねたのは教員の部屋、次に植物園と手当り次第に確認するものの彼女の姿は無い。
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太宰、乱歩などの頭脳派推し - いろんな世界に行ってるみたいなので、其処で知ったボカロなどを歌ってみてほしいです！歌ってみた的な。 (2022年3月14日 3時) (
レス) @page20 id: 6e38a4139d (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - 舞夜桜さん» リクエストですね、大丈夫ですよ！ 喜んで承ります〜！ 少しお時間いただきますね。 (2020年7月27日 21時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
舞夜桜 - モブ男が夢主を襲う｢身体中を触ったり、叩いたりする」 それを目撃したキャラが激おこする。 とか書けますでしょうか？ 無理でしたら大丈夫です！ (2020年7月27日 20時) (レス) id: 7970974f99 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - ミミズクさん» ありがとうございます〜！！ 無理してませんよ！ 楽しくやってますから！ これからも頑張りますね！ (2020年7月17日 9時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
ミミズク - いつ見ても最高です！更新無理せず頑張ってください!!! (2020年7月16日 23時) (レス) id: e138928b3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年7月4日 16時
