Request：擬似家族 ページ24
その日、オクタヴィネル寮のVIPルームからアズールの悲鳴が漏れ聞こえてきた。
最初は純粋な驚愕の悲鳴であったが、次第にそれは怒声へと変化していく。
怒られていたのはお察しの通り、何かと面倒事を引き起こしてしまうフロイドとジェイドの二人であった。
｢お前達……！！｣
｢だぁって、実験つまんなかったんだもん｣
｢おやおや……そんなに怒らないで下さい、アズール｣
｢つまらないといって態と実験手順を変える奴がいるか！！ お前ら二人は本当に反省しないなッ！｣
そう、実は彼ら、二クラス合同で魔法薬学の授業を受けていた際に、面白くないからといった理由で態と実験手順をぐちゃぐちゃにしたのである。
その結果、何と彼らの稚魚時代の分身が出現してしまったのだ。
今、二人の稚魚はVIPルームの中を走り回り、装飾品を弄くり回して勝手に楽しんでいる。
好き勝手に部屋を荒らしていく幼い双子に頭を抱えつつ、アズールが溜息を吐いた次の瞬間、VIPルームの扉がほんの少しだけ開いていることに気が付いた。
｢待って下さい。あの二人は何処に……？｣
｢えぇ〜、逃げたんじゃね？｣
｢ふふ、でしょうね｣
フロイドとジェイドの記憶を中途半端に共有しており、尚且つ好奇心旺盛な双子を放置しておいて良い筈がない。
呑気な二人に向けて、アズールの怒号が響いたのであった。
＊＊＊
所変わって植物園。
Aはクルーウェルと協力して、極地でしか育つことが出来ない希少植物をどうにかして栽培しようと研究を行っていた。
その植物の経過観察を行い、記録する為に植物園の隅っこで蹲っていたその時、二つの小さな気配が己へと向かって来ていることに気が付く。
｢おねーちゃん｣
｢何してるんですか、おねえさん？｣
ひょこっと顔を覗かせたのは、普段よりも大分と幼さのあるリーチ兄弟であった。
舌っ足らずな話し方をしているし、何よりAのことを"クリオネちゃん"ですらなく、見知らぬお姉さんと呼ぶあたりが完全に幼児化してしまっていると判断出来る。
実際は幼児化ではなく、分身が出現しただけである為、十七歳の双子はちゃんと存在しているのだが、それをAが知る由もなかった。
｢……随分と幼くなりましたねぇ。今、私はある植物を育てております｣
｢それってこれ？｣
｢ええ、それにございます｣
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太宰、乱歩などの頭脳派推し - いろんな世界に行ってるみたいなので、其処で知ったボカロなどを歌ってみてほしいです！歌ってみた的な。 (2022年3月14日 3時) (
レス) @page20 id: 6e38a4139d (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - 舞夜桜さん» リクエストですね、大丈夫ですよ！ 喜んで承ります〜！ 少しお時間いただきますね。 (2020年7月27日 21時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
舞夜桜 - モブ男が夢主を襲う｢身体中を触ったり、叩いたりする」 それを目撃したキャラが激おこする。 とか書けますでしょうか？ 無理でしたら大丈夫です！ (2020年7月27日 20時) (レス) id: 7970974f99 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - ミミズクさん» ありがとうございます〜！！ 無理してませんよ！ 楽しくやってますから！ これからも頑張りますね！ (2020年7月17日 9時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
ミミズク - いつ見ても最高です！更新無理せず頑張ってください!!! (2020年7月16日 23時) (レス) id: e138928b3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年7月4日 16時
