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怖々と話の内容を尋ねてみれば、彼女は一般人ならば出来ないような恐ろしいことをやってのけていたのであった。
｢実は昨夜、フェアリーガラの衣装担当の妖精に髪を切られましてね｣
｢は……？｣
｢事実ですよ、顎下の長さまで切られてしまったのです。最初は犯人の妖精に鉄拳制裁をしてやろうと思っていたのですが、流石に永遠に春が来なくなったら困るでしょう｣
｢そ、そうだね｣
｢なので、フェアリーガラ当日に犯人を見付け出し、女王の前に突き出してやろうと思いましてね｣
登場時に涙を流す、という良くも悪くも目を引く演出をしておき、直前まで目立っていたレオナにも協力してもらうことで女王からの注目を得る。
そして、透明になっている子供ドラゴンにアズール達からの心遣いである魔法薬を振りかけてもらえば、髪の毛が伸びるという異質な演出が出来るのだ。
その際、会場内から逃げ出そうとしたり、身体を強ばらせた妖精が犯人ということになるのである。
｢実はリリアさんに連絡を取って、妖精の郷の女王について情報提供をして頂いたのです。記憶力が良く博識で、郷の民から熱い支持を受けている名君であるらしく……彼女ならば、きっと私の髪が自分の装飾品に使用されているものだと気付くと思ったのです｣
｢一か八かの賭け！？｣
｢いやぁ……女王の眼が節穴でなくて良かったです｣
己がサラリと口にしていることが、ユウ達にとってどれ程に恐ろしいものなのかをAは全く理解していなかった。
何処の世界に、自然現象を操ることの出来る種族の女王に盾突き、観衆の面前で犯人探しを行う人間が居るのだろうか。
否、実際は此処にいるのだが、まさか本当にAかまソレを実行に移していただなんて信じたくはなかったのである。
｢命知らず過ぎてビビったっス……｣
｢お前……よくも妖精の女王に喧嘩を売れたものだな｣
｢喧嘩だなんて人聞きが悪いですねぇ。私はただ、"配下の教育すら出来ないとは、貴女の程度が知れますね。"と伝えただけでございます｣
｢｢大分と喧嘩売ってるじゃないか！！｣｣
｢ハハハッ、これは傑作だなァ！｣
真っ青な顔でツッコミを入れるジャミルとユウ、その場にしゃがみ込んでしまったラギー、腹を抱えて笑うレオナに平然と毒を吐くA。
何ともカオスな空間が広がってしまっていたのだが、その空気を壊すかのように、後ろから二人分の足音が聞こえてきた。
振り向いてみれば、そこにはヴィルとクルーウェルの姿が。
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ゆるり(プロフ) - 哭狼さん» ありがとうございます〜〜！ 嬉しいです……更新頑張れます！これからもどうぞ、よろしくお願い致します！ (2020年7月2日 9時) (
レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
哭狼 - ゆるり様、夢主の推察能力が半端なくて素敵でした！物語の続き楽しみにしてます。この作品が、大好きです(^^)すごく面白かったですm(__)m (2020年7月2日 2時) (レス) id: adf4aefcff (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - リリア最推しさん» 勿論出演予定ですよ！この後のお話に出てきますので、少々お待ちくださいませ！ (2020年6月28日 14時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
リリア最推し - 夢主の髪が切られたら1番黙ってない妖精王が居ますけど、出演ありですか？？ (2020年6月28日 13時) (レス) id: 1fa4972d94 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - 哭狼さん» お褒めいただき光栄です〜！ 私の文章能力で、書きたいことが伝わるか不安でしたが……良かったです！ (2020年6月28日 8時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年6月21日 12時
