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相手に理解して貰えない事柄をパフォーマンスにしても評価は疎か、注目すらしてもらえないことなど考えなくとも分かる。
ならばどうするべきか、何か良い案がないかと考えて込んでいたその時、唐突にAは一つの演出を思いついた。
顎に指を添え、考えを纏め始めた彼女の姿を見て、クルーウェルはにんまりと嬉しそうな笑みを浮かべる。
｢……思い付いたようだな｣
｢えぇ。なれど、この演出を実現させるにはレオナさんの協力が不可欠です｣
ジャミルやカリムであっても、きっとAからの頼み事ならば喜んで二つ返事で頷いてくれるであろう。
だが、彼らのパフォーマンス練習を見ている限り、今回はレオナに頼んだ方が演出的にも観衆の注目度的にも良いと判断したのだ。
内容が分からない為に何も言えないクルーウェルであったが、基本的に彼女に対して全幅の信頼を置いているので気にしないこととした。
｢しかし……キングスカラーはまだあの状態だ。合わせることも出来ないかもしれないぞ？｣
｢構いませんよ、寧ろ合わせない方が良いと思いますので｣
｢は？ 何だと？｣
｢言葉の通りです。演技ではなく、"即興"で"思いのまま"に行動してもらわないと嘘臭いでしょう｣
｢よく分からんが……お前は相変わらず突拍子もないことを考え付くのが得意なようだな｣
｢何の話っスか？｣
｢おや、ラギーさん｣
｢様子見か、ブッチ｣
｢そうっス。クルーウェル先生には珈琲で、Aにはミルクティーの差し入れですよ〜。はい、どうぞ｣
Aは有難くミルクティーを受け取ると、衣装に零さないように気を付けながら口へと運んだ。
ほんのりとしたミルクの甘さと、紅茶の爽やかな香りに癒されていく。
そんな彼女のことを、ラギーはとても愛おしそうな瞳で見詰めていた。
自分の後ろには、頭と肩の上に水の入った花瓶を乗せられているレオナの姿が。
歩く度に花瓶から水が溢れてびしょ濡れであるし、更にはサボるとスクワット五百回、水を零したら空気椅子を一時間もさせられ、終いには魔法で尻を叩かれている為に、彼の機嫌は超低空飛行である。
極力後ろを気にしないように、見ないように聞かないようにしながら、ラギーは満面の笑みでAのことを見続けていた。
｢いやぁ……後ろと違って、此処は平和っスねぇ｣
｢俺とAが、あの仔犬共のように喧嘩をするわけがないだろう｣
｢ラギーさんからすれば、束の間の平和でしょうね。練習後が恐ろしいのでは｣
｢アッ……！｣
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ゆるり(プロフ) - 哭狼さん» ありがとうございます〜〜！ 嬉しいです……更新頑張れます！これからもどうぞ、よろしくお願い致します！ (2020年7月2日 9時) (
レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
哭狼 - ゆるり様、夢主の推察能力が半端なくて素敵でした！物語の続き楽しみにしてます。この作品が、大好きです(^^)すごく面白かったですm(__)m (2020年7月2日 2時) (レス) id: adf4aefcff (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - リリア最推しさん» 勿論出演予定ですよ！この後のお話に出てきますので、少々お待ちくださいませ！ (2020年6月28日 14時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
リリア最推し - 夢主の髪が切られたら1番黙ってない妖精王が居ますけど、出演ありですか？？ (2020年6月28日 13時) (レス) id: 1fa4972d94 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - 哭狼さん» お褒めいただき光栄です〜！ 私の文章能力で、書きたいことが伝わるか不安でしたが……良かったです！ (2020年6月28日 8時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年6月21日 12時
