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Reona side
一歩が、違ぇ。
｢………すっ、げぇ｣
｢別人みたい……やっぱ凄いや、Aちゃんは｣
折れそうな程に細い脚をピンと伸ばし、地面に真っ直ぐ突き立てる度にヒールが心地好い音を鳴らす。
華奢な体も、儚げな雰囲気も、何もかも普段と変わらねぇっつうのに……あいつには観ている者の心を惹き付けて、目を逸らすことが出来なくなるナニカがあった。
瞬きをした瞬間に消えちまってても可笑しくない程の儚さがあるのに、ふとした時に垣間見えるのは強烈な存在感。
……これが、"王者の風格"か。
絶対的な強者、食物連鎖の頂点に君臨する者、俺がオーバーブロットするまで求めたモノだ。
羨ましいとは思わねぇが、あいつを部下に出来た主とやらには思わず嫉妬を覚えちまう。
オレやトカゲ野郎みてぇに、権力者のガキとして生まれてきたメンツなら分かる筈だ。
｢ハハッ……成程なぁ。そりゃあ、ケイジ達がAを手放したくねぇわけだ｣
｢急にどうしたんスか？｣
｢あ？……改めてAの魅力を実感したってだけだ｣
｢へぇぇ？ レオナさんが素直に他人を褒めるなんて珍しいっスねぇ。明日は大雨かな｣
｢黙れ、ラギー｣
あいつが元の世界でどう生きていたか、なんて詳しいことは知らねぇが、それはそれは他人から求められる人生を送ってきたんだろうな。
だからこそ、Aは目立つことも人気者になることも苦手なんだろ。
ケイジみてぇに親愛で求められるんだったら良かったんだろうが……きっと、Aは気味の悪ぃ執着心や、泥沼みてぇな恋情なんかも向けられてきた筈だからなぁ。
｢忠告しとくか｣
｢ん？ 誰にだ？｣
｢Aに対して恋愛感情を持ってやがる、自分の立場を弁えねぇ雑魚共にだ。それ以外ねぇだろうが｣
｢それは良いですね。俺も手伝いますよ｣
｢俺も手伝うぞ！ な、ジャミル！｣
｢Aガチ勢怖〜……ま、それならオレも手伝いましょうかね｣
｢ラギー先輩もAちゃんガチ勢じゃないですか！｣
｢オマエも怖いんだゾ｣
あいつにとって、ツイステッドワンダーランドと元の世界のどっちが生きやすいかは分からねぇ。
だが、此処を生きにくい世界だと思わせる気はサラサラねぇんだよ。
Aは俺を理解してくれた、Aは俺の命を救ってくれた、あいつは俺の心の拠り所になってくれた。
だったら、Aが不自由さも不愉快さも恐怖も感じないように、害虫共を駆除してやるのは"せめてもの恩返し"ってやつだろうよ。
あわよくば……俺に溺れれば良い。
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ゆるり(プロフ) - 哭狼さん» ありがとうございます〜〜！ 嬉しいです……更新頑張れます！これからもどうぞ、よろしくお願い致します！ (2020年7月2日 9時) (
レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
哭狼 - ゆるり様、夢主の推察能力が半端なくて素敵でした！物語の続き楽しみにしてます。この作品が、大好きです(^^)すごく面白かったですm(__)m (2020年7月2日 2時) (レス) id: adf4aefcff (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - リリア最推しさん» 勿論出演予定ですよ！この後のお話に出てきますので、少々お待ちくださいませ！ (2020年6月28日 14時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
リリア最推し - 夢主の髪が切られたら1番黙ってない妖精王が居ますけど、出演ありですか？？ (2020年6月28日 13時) (レス) id: 1fa4972d94 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - 哭狼さん» お褒めいただき光栄です〜！ 私の文章能力で、書きたいことが伝わるか不安でしたが……良かったです！ (2020年6月28日 8時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年6月21日 12時
