【名探偵コナン&東亰ザナドゥpart3】ずっとずっと二人で生きていこう (ページ24)

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いい子になるよきっと明日からページ24

それからトントン拍子に話は進み、私は出豚と婚約する事になった。

クズ造「良かったな、これで貴様もワシらと同じ世界の人間だ。」

『はい、お祖父様。私(わたくし)は幸せです。』

クソ美「まぁまぁ。あんなに反抗的だったのに、なんとも変わり様ねぇ？まるで別人みたい。」

『その節は無礼な態度を取って申し訳ありません、叔母様。デブ男さんとこれから両家の為に貢献して恩返しさせて頂きます。』

目を伏せて三つ指を揃えてお辞儀すると、二人は満足そうに部屋に出ていく。

出豚との見合いの後、私が態度や口調を殊勝にすると案外簡単に座敷牢から解放された。
それから和室を丸々私室にさせて、ある程度の散策も許可された。
服も全て着物に着替えさせられ、“篠ノ原A”として慎ましい淑女に変えさせられる。

そして今、私はいく宛も無くフラフラと広い庭を歩き回っている。
それを横目に、通り過ぎた使用人がヒソヒソと話してる声が聞こえた。

ﾓﾌﾞ「ね、ねぇ。出豚様とのお見合いの後から、お嬢様の様子って変じゃない？食事も相変わらず一口も手付かずだし…。」

ﾓﾌﾞ「マリッジブルーでしょ？あんまりお嬢様に関わるとアンタも危ないよ。なんせ、お嬢様は美歌様と庫季様に絶縁させるキッカケだって親族が疎んでるのに。」

その言葉を聞き、私はニコリと微笑んで使用人に振り返った。

『どうか、なされまして？』

「「い、いえ…っ。」」

瞬時にそそくさと立ち去る使用人を見送り、私は再び散策に勤しんだ。

ーーバッッッカじゃねぇの？？

誰が好き好んであんな変態と結婚するかっての。

……私の目的は、あんな変態との結婚じゃない。

この屋敷のどこかに居る、トワさんの救出だ。

その為には、クソジジイ達を油断させるしか方法がない。
だから私は敢えて口調も態度も改めたフリをして、座敷牢から出た。

向かった先は屋敷から離れた使われてない旧母屋。
出入口は鎖で強硬に守られいて、正面突破は難しそう。

『トワさん、居ますか？』

何度目かのノックに応えが返ってきた。

ト「え、マコちゃん？！」

『はい、Aです。今開けるので、なるべく音がしてない方へ動いて下さい。』

ト「わ、分かった！」

数秒後、トワさんの声が遠くなると私は脆くなってる壁を蹴った。
ミシミシ音を立て薄い隔たりが壊された。
中には両手を拘束されたトワさんが居る。

『トワさん！！』

ト「マコちゃんっ！！」