孤独の王様【ベイバ】 (ページ9)

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「若葉……悠…。あっ思い出した！
俺こそ宜しく！楽しもうな！」

「うん、僕は楽しむよ。
……組長さん、始めて良いよ。」

名前、思い出してくれたようで何より。

…これにて僕のアピールタイムは終了、ここからがお楽しみ…ユノーを見せつける時間。

「よっしゃ！……ところで何ポイント取った方の勝ちだ？」

「3。蒼井くんもそれで良い？」

「おう！」

「…ってことで3ポイント先に取った方の勝ちだ！
1stバトル、レディー…セット！」

その声に合わせて構える。

「「3…2…1…！GO…シュート！！」」

ベイがスタジアムへと放たれた。

…僕は生憎、手加減が出来る性格じゃないから最初から全力シュート。
対して蒼井バルトは……、あの時のラッシュシュートだ。
…成功してくれて良かったぁ。これで次は僕も打てる…はず。

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僕が1人、微笑んでいる間にも蒼井バルトは「ヴァルキリー！ラッシュだラッシュ！！」の掛け声と共にユノーへと向かってくる。

ユノーは中央でヴァルキリーを、待つ。
ヴァルキリーの動きをゆっくりみたいし、まだ反撃の必要はない。

にしても、やはり動きが面白いなぁ。角度と落とす場所、いつものシュートより工夫しないと。

…さて、そろそろ1stバトルは終わらせてしまおうか。蒼井バルトを早く驚かしたい。

「ユノー、反撃の時間だよぉ。弾いちゃえ。」

僕の声に合わせ、ユノーは少しずつ動き始め…次にヴァルキリーが攻撃に向かってきた時。

＿＿攻撃の反動を使い、ヴァルキリーをスタジアムの外に弾き出した。

「………！
若葉のオーバーフィニッシュ！1ポイント！」

蒼井バルトと組長さんが固まり、驚いている。

……え、何。僕そこまで強くないとみられてた？
大会とか出てないから仕方ないけど……それはそれで傷つく、仮にも王様なのに。

「……す……。…すげぇ！すげぇすげぇ！悠！お前すごいな！もう一回だ！」

…これはどう受け取れば良いんだろ。弱いと思ったけど強い！なのか単純な褒め言葉か。…後者でいいや。

「言われなくても。」

「話はあと良いか？
2ndバトル、レディー……セット！」

「「3…2…1…！GO……シュート！！」」

再び、ベイがスタジアムへと放たれる。

「これは…！」

流石、3人。

相棒の動きをちゃんと見ている蒼井バルト。
蒼井バルトの練習に付き合っている黄山乱太郎。
そして僅かな違いも見分ける紅シュウ。

すぐに、気づいたねぇ。