25.盗み癖の強い彼 ページ25
『ｯはぁｯ…！！』
「…ｯ、大丈夫…か…？」
『…！』
なんで、なんでこんなところにいるんですか…？
『…ジャズさん…』
ジャ「…っ、」
『ｯ…ﾊｧ、ﾊｧ、な、何故ここに…』
ジャ「…俺…わかってたんだ。」
ジャズside
わかってたんだ。
本当の悪は悪女だって。
＿＿＿＿
「っ、ｶﾊｯ」
悪女「きゃははは！痛い？痛いよねぇ？♥
さっさとお前の泣いた顔見せてよぉ♥」
「や、めて…下、さ…」
悪女「んふ♥やめるとでも思った？ブスが。
マジで調子のんなよ。」
『！』
悪女…？
なんで？なんで…？
俺は…今までAを…傷付けていた…？
＿＿＿＿
俺があの時、少しでも声をかければ
Aの笑顔が、もっともっと見れただろうか…？
『…俺…わかってたんだ。』
不思議そうな顔で俺を見つめる。
『…前、見たんだよ。
Aがいじめられているところを。
…ごめんなぁ…信じてあげられなくて。
ごめんなｯ…助けてあげられなくて。』
だんだんと涙が込み上げてくる。
「…ジャズさ」
Aが俺の名前を言い終わる前に
腕を引っ張り抱きしめる。
…こんな小さい体で暴力を受けていたなんて。
「…ジャズさん？」
と、俺の顔を見ようとするAの頭を優しく手で包む
『顔…見ないで…。
俺…。むっちゃ…情けないｯ…顔してるから…』
「…暖かい。」
…！
君は、ひとりぼっちだった。
教室でいつもぽつんといたんだ。
そんな君の手は…白くて、
今にも消えてしまいそうに儚かったのを覚えてる。
『ｯ…ごめ、ごめんなぁ…ごめんなぁｯ…』
Aが俺の背中に腕をまわす。
「ずっと…誰かのぬくもりがほしかったんですｯ、
ずっと…ずっとひとりで寂しくて…
ｯはは…私も…とても情けない顔してます、
…ｯ、ジャズさん、ありがとうｯ。」
小さな体を強く抱きしめる。
『ｯ…あぁ…』
許してくれた喜びで力が抜け、顔を見られる。
俺もAの“顔”も見た。
鼓動がはやく鳴る。
ぐちゃぐちゃになった俺の顔を
君は微笑んで、その小さい指で涙を拭う。
あぁ。そんな君が。
俺は今日も愛する。
〜盗み癖の凄い蛇は恋をした〜
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頭おかしい夢女子 - 前の章でも思ったのですが、次の章のあらすじ？みたいなのが天才的過ぎてびっくりします。少し語彙力を分けてください（泣） (2023年4月11日 23時) (
レス) @page50 id: acd727f7b1 (このIDを非表示/違反報告)
暁 - んがみざまぁ (2023年3月31日 10時) (レス) @page22 id: 1fc9dc00b9 (このIDを非表示/違反報告)
バナナ - 最近見始めました！本当にこういう系大好きすぎて愛してます！()亀になっても気長に待ってます！応援しています! (2022年8月17日 23時) (レス) @page50 id: 6e043d821e (このIDを非表示/違反報告)
黒灰白 - これ、面白いです！凄く感動しました‼︎これからも、程々に頑張って下さい 応援します‼︎ (2022年3月5日 8時) (レス) @page30 id: 6878d1877a (このIDを非表示/違反報告)
ディちゃん(プロフ) - 教師組...もちろん味方ですよねぇ！？！？ (2022年2月23日 19時) (レス) @page26 id: b8fee400c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零々 | 作成日時：2021年10月24日 20時
