最強メンタルの最高傑作な紅一点【雪男】（27）

帝王の復活 ページ37

遊「A映画」
『して内容は？』
遊「アクション？自分にそっくりな男と出会ったらそいつがとある事件の容疑者でその男に身代わりにされて警察やヤクザから逃げ回る話」
『まって私の性別女』
遊「身代わりにされるのは女やから大丈夫。お前はその身代わりの女の役」
『男もやらんの？』
遊「男は別の人がやるよ」


身代わりになれるほどそっくりな設定なら1人2役で合成とかかと思ったけど似たような役者を探すらしい。1回1人2役やってみたかったのにな…。


向「そっくりな設定やろ？大丈夫なん？」
佐「この顔面にそっくりな奴いるか！？」
『ふっ…よせやい。いくら私が超絶イケメンの完璧美形やからって騒ぐな騒ぐな』
渡「クッソ腹たつけどお前マジで顔面だけは良いもんな」
『おい「だけは」ってなんやねん。他もパーフェクトじゃボケ』
阿「そうだよ翔太。計算は壊滅的で家から徒歩5分圏内で迷子になって色んな飲食店出禁になるけどAは顔以外にもいっぱい取り柄があるんだから」
『私阿部ちゃんになんかした？？？』
目「阿部ちゃんに何したの」
『翔太君なら心当たりしかないけどなぁ…』
渡「おい」


ま、原作がないオリジナル映画らしいからどんなんかわからんけど男の方は逃げ回ってるみたいやし目元ちょこっと似てたらあとはマスクと帽子でどうとでもなるって考えやろうな。
メインは逃げ回る女で男はちょっとしか出てこんのかも。


＿

「深雪伊吹さんクランクインでーす！！」
【よろしくお願いしまーす！】
伊「よろしくお願いしまーす」
『…は？』
伊「おっす。よろしくな」
『ちょっとマテ茶』
伊「え、今ミルクティーしかない」
『そういう事ちゃうわ』


例の映画のクランクイン。当たり前のように台本片手にそいつは現れた。
なるほど、兄貴なら確かに私そっくりですわよ。Jr.時代どんだけ間違えられたか…。でもそういう問題ではない。現役引退した奴がなんで…。


伊「深雪伊吹今日からアイドル目指しまーす…なんちゃっって！？」
『おい説明』
伊「いや…いきなりボディブローはさすがに兄泣きそう」
『説明』
伊「この脚本書いた奴知り合いで…お前に似てる男なんて俺しかおらんと直々にオファーが舞い降りて「え？マジ？面白そーやるわ〜」って…」
『なめとんか』
伊「いや、まぁブランクはあるが俺やで？天才伊吹様の実力思い知れひよっこ」


何も言い返せへん実力を持ってるのは私が1番知っとるのがまた腹たつ…私と兄貴のアクションあるなら事故装ってブン殴ろ。

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