・ ページ41
久しぶりにお兄ちゃんと踊った。いつもは楽しいはずやのにやっぱ全然楽しくなくてイライラする。
伊「え、何それ。キモいって…鏡見てるみたいになるからやめてその踊り方」
『は？』
伊「お前そんな踊り方ちゃうかったやん。何してんの？」
『何してるって…私は伊吹に』
伊「俺？」
深雪伊吹になろうとしたって本人に言う？いや、それは何か…恥ずかしいというか、お兄ちゃん怒る気がする。
『えっと…ちょっと変えてみようかなって思っただけ』
伊「…じゃぁ今すぐやめろ」
『何で』
伊「キモい」
『キモいって…』
伊「何？俺にでもなりたかった？」
『え…なんで』
伊「はぁ…いつかはこうなる思ったけど早くない？」
『全然話ついていかれへんからちょっと黙れ』
怒る通り越して呆れられてる事は何となくわかった。その前に何で私が深雪伊吹になろうとしてた事わかんの？てかいつかはこうなるって思ってたって…
伊「お前は一生俺にはなられへんで」
『あ゛？』
「天才」本人から「凡人」は「天才」になれないと言い切られた。
あともうちょっとやねん、あともうちょいで違和感がなくなるとこまできてんねん。
『お前も今さっき鏡見てるみたい言うてたやんけ』
伊「そう。そんだけ完璧に俺の癖まで完コピしてる癖になれてないってわかってるなら俺になられへん事くらいわかるやろ。人間誰でも自分自身以外の誰にもなられへん。俺は俺にしかなられへんしAはAにしかなられへん」
じゃぁどうすればええねん…周りが伊吹を求めてるから伊吹になろうとして…‥…‥ん？
『何で私がお兄ちゃんにならなあかんねん』
伊「いや知らんて。勝手に暴走しただけやん」
『どっから？どっから迷走してた？』
伊「前に俺が帰って来てた時は一歩手前くらいやったかな」
『言えよ』
伊「無茶な」
最近、大阪でも東京でも「伊吹の妹」って言われすぎて器パンクしたんか？
伊「1個学べて良かったでちゅねー」
『クッソ腹たつ』
伊「まぁ気持ちはわからんでもないけどな？俺も「Aちゃんのお兄ちゃん」「(王子)のお兄様」って言われ続けてAになろうとした事あるもん。そん時燐ちゃんに一生かけても無理って言われて何となく腑に落ちたというか」
『待ってくれよMy brother』
伊「どうしたよMy sister」
『え？私になりたかったん？あの天才深雪伊吹が？』
伊「なりたかったよ。さっきまでのお前みたいやったもん」
兄妹って思考回路まで似るんかね。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 483人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
作者 - 紫苑さん» 紫苑様。はじめまして。ありがとうございます！王子が紫苑様の癒しになっておられるのはとても嬉しいです！自己満足小説ですがこれからもよろしくお願いします！ (2023年4月15日 10時) (
レス) @page40 id: 8f5e67220a (このIDを非表示/違反報告)
紫苑 - はじめまして！�，�ら拝見しています。王子を見てると自然と癒されてます。 (2023年4月12日 23時) (レス) id: f458d4ab2f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時：2023年4月1日 14時
