憧憬 2 (ページ6)

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Sakuma side

関東大会、会場は今までとは大違いのスケール
そもそも、場所は千葉県

１人でもいけるか？
いや、むしろ１人だからいいのか。

約１か月、
空手部の大会期間でない北斗にも手伝ってもらいながら
演出に改良を重ねた。

気温は一段と下がり１２月

午前４時

床は冷え、外は暗い中

俺の部屋には爆音が流れた。

その音で俺は目が覚めた。

佐「さっむ…」

再び、夢の中に入りたいが、そうもいかない。
佐「今日、本番だ。」

眠気と寒さに打ち勝ち

北斗からのモーニングコールにも出た。

佐「冷た～」

冷えた床に足を付け
パジャマから制服へ

着替えながら嫁と会話

そして、１階へ降りた。

またしても、
食卓にはおにぎり２つと
インスタントの味噌汁と
果たし状が置いてあった。

佐「再放送？」

母ちゃんからの果たし状

そういえば、地区大会ぶり？

と思いながら、果たし状を開いた。

『大ちゃんへ
　今日は関東大会ですね。
　母ちゃんはびっくりです。
まさか、あの引っ込み思案の大ちゃんが１人で舞台に立って
演技だなんて。成長しましたね。
舞台、楽しんできてね。
あと、今日大我君も来るって。
母ちゃんより』

佐「まじ！大我！」

大我

俺の１歳下の幼馴染
京本大我

確か、千葉の方に引っ越したとか聞いた気がする。
そのまま、千葉の頭良いところに入学したとか…。

ってことは、北斗と同い年か。

なんにせよ本番が楽しみだな！

荷物チェックをして、マフラーを巻いて

佐「行ってきまーす。」

大会に向かった。