憧憬 2 (ページ31)

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Abe side

メイクポーチから一旦全部を取り出して確認。

忘れ物はなさそう。

無地のブルーの化粧ポーチに全部入れ、
キャリーケースに詰める。

佐「最後！ハンドバック！」

阿「はいはーい」

佐久間は普段から愛用している
痛ポーチ。
俺は、小さい黒のハンドバック。

佐「まずは、更衣室チケット！」

阿「絶対、なくすなよ」

佐「了解でありやす。」

携帯、モバイルバッテリー、身分証明書と財布、
セルカ棒、コスプレ用の名刺、
あと、一緒に写真を撮ってくれた方へのお菓子。

それらを全部確認して
バックに詰める。

佐「よし、じゃあ」

阿「明日は、5時起き！」

佐「だね！」

阿「モーニングコールするから」

絶対、佐久間は起きないだろうな。

佐「お願いします！」

阿「起きなかったら、置いていくから！」

佐「え？阿部ちゃん？」

阿「じゃ、明日ねー」

通話を強制終了させた。

阿「ちゃんと起きないとなー」

キャリーケースを玄関へ持っていき
服をベッドのそばに置く。
スマホのアラームを3分刻みにセットして

部屋の電気を消した。

阿「楽しみだな…」

そうして、朝日が昇るまで緑色で埋め尽くされた
ベッドで睡眠をとることにした。