【文スト】漫画みたいな･･･

3 : 記憶にございません。 ページ3

｢記憶がないぃ〜!?｣

全員の声が揃った。
私は居たたまれなさにうつむく。

『正確には記憶がないと言うか、別の人の記憶がある？みたいな？』

｢うーん、とにかくこれ迄の記憶が無くなったってことなのかな？｣

『そう言うことですね...』

私は周りを見回す。
周りに居た人達は皆心配そうに私を見つめる。
とても私のことを大切に思ってくれているのだろう。でも私はその人達のことを知らない...。

｢と言うことは此処が何処かとか、私達が誰かとか全部分からないと言うことなのかな？｣

『はい...すいません...』

｢じゃあ自己紹介しましょう！｣

金髪のオーバーオールを着た男の子が手を打った。

『自己紹介...？』

｢記憶がないならまた覚えればいいんです!!｣

素直過ぎるその物言いに呆気にとられた。
何て純粋なんだろう。
素直に可愛いなと思った。



其処から自己紹介大会が始まったのは言うまでもない。

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