湯気が立つ ページ26
「よしっ」
姿見で頭からつま先までチェックする
箱の中から出てきた懐かしい服を久々に着てみたら、なんだか力が湧いてきたような…
うん、今後良好な関係を築くためにも絶対に謝るんだ！
「お待たせしました」
「お、片付いた？」
「はい」
「じゃ、行こうか」
よっこらせ、とオジサンな言葉と共にしうみんさんが立ち上がる
一緒に玄関を出て、鍵を閉めるのを待っているのがむずがゆい…
「引っ越しといえば、なーんだ」
「お蕎麦、ですか？」
「ピンポーン！だから、今日のディナーはラーメンです！」
「え、ラーメン…？」
「中華そば〜それはラーメン〜♪」
中華そばは蕎麦ではない
しうみんさんは自作っぽい歌が出るくらい上機嫌だ
まぁ？私もラーメンは好きだし、別にいいんだけどね？
「蕎麦」って言った時点で、お口の中は蕎麦を欲しているけどね？
お店はアパートのすぐ近くにあった
暖簾をくぐると、店主さんの威勢のいい声が飛んできた
「らっしゃーい。おっ！しうみん君じゃないか、久しぶりだなー」
「こんばんはー。おっちゃん、いつもの２つね」
しうみんさんが奥にあるテーブル席に座ったから、おじさんに軽く頭を下げて後に続いた
「お客さんは初めましてだね？しうみん君のコレかい？」
おじさんは厨房から身を乗り出して下世話に小指を立てた
「ちっ違います！」
「じゃあ、これからなる予定の人か！」
人のよさそうなおじさんだけど、なんていうか…とても絡みにくい…
思わず出た苦笑いでしうみんさんに助けを求める
「おっちゃん、あんまりいじめないで下さいよー。俺の未来の嫁さんなんだから」
「はぁ！？ななな、なんですかそれ！冗談にも程がありますよ！？」
勢いよく立ち上がったら、滑りの悪い床に椅子が引っかかって自然とまた座らされた
まるで、椅子に座ったままジャンプしたみたいになっちゃった
「お姉さん、そんな焦らなくてもっ」
「ははは、可愛いなーAちゃんは」
２人に笑われて、恥ずかしくて俯いた
行動もだけど、しうみんさんに言われた言葉に顔から湯気が出そうだ
そんな私よりも熱い丼が目の前に運ばれてきた
う〜ん、いい匂い！
そういえば、今日はまだ何も食べていないんだった…
「いただきます。…美味しい！」
「はは。前も思ったけど、Aちゃんもすほと一緒で一口が小さいよね。可愛いな」
ラーメンは早く食べないと伸びちゃうから夢中で食べてたのに…
は〜あっつい、水、水っ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1102人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「K-POP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
josp(プロフ) - wakaさん» そうなんです、あっさり終わってしまいました(T_T)もう続きはないので、ごめんなさい！読んでくれてありがとうございました。 (2016年2月10日 0時) (
レス) id: 61fc7b9123 (このIDを非表示/違反報告)
waka(プロフ) - えっ！あっという間におわた！つづきは？？続きプリーズ！！ (2016年2月9日 23時) (レス) id: 2c21ad0cad (このIDを非表示/違反報告)
josp(プロフ) - かのかさん» 実は追い込み漁してたしうみんさんでした。好いてくれてありがとうございましたでした(つД`) (2016年2月4日 17時) (レス) id: 61fc7b9123 (このIDを非表示/違反報告)
かのか(プロフ) - うーーわ！回りからせめてのいきなり誕生日入籍？凄い！しうちゃん!!!えー、でも残念。ここのしうちゃん好きだったの〜！又次回作楽しみにしてます〜！ (2016年2月4日 12時) (レス) id: 171b30f749 (このIDを非表示/違反報告)
josp(プロフ) - 私さん» 忘れもしないガトーショコラの悲劇（笑）やっと終わりました！今度は書き溜めてからにしようと思えた作品でした…。 (2016年2月1日 19時) (レス) id: 61fc7b9123 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：josp | 作成日時：2015年4月2日 0時
