スタートの合図 ページ24
しうみんさんの待つ、私の新しく不安しかない生活が始まる建物はすぐそこまで迫っている
私の目が確かならば、エントランス外の階段に座ってふてくされたように忌々しいオーラダダ漏れなあの人は…しうみんさんだよねぇ！？
すほちゃんのスマートな運転によって、その不機嫌そうなしうみんさんの目の前で車が止まった
ゆらり
ゆっくりと立ち上がりながら、上げられた視線が私を射抜く
背中に冷や汗が流れるのを感じた
…やっぱり怒ってたぁぁぁ！
しうみんさんの手がドアにかかる
兎に角謝らなきゃ
不本意とはいえ、この先一緒に暮らしていくのだから…
ガチャ
「あのっ、この間は、」
「長旅お疲れー。って、そんな長くもないか…。あ、はい鍵。部屋覚えてるよね？先行って開けておいて。荷物は俺とすほで運ぶから。ここにあるこれだけ？」
「は、はい…」
「思ったより少ないなーよかった！すんごい大量だったらどうしようかと思ってたんだぁ。さ、すほ運ぶぞ…って何泣いてんだよ」
「だってしう兄！Aちゃんとっ！」
「あーはいはいわかったわかった。運びながら聞くから、な？」
しうみんさんが萌え袖ですほちゃんの顔をこする
されるがままのすほちゃんと、その光景に呆ける私
「Aちゃんもぼーっとしてないでさっさと行く！はい、ゴー！」
「はいっ」
しうみんさんに急かされて、両親に持たされた荷物だけ持って階段をかけ上がる
ここにはエレベーターがない
となると、3階にある部屋まで荷物を手で運ばなきゃいけない
任せっきりでいいのかな…
3階について、下を見下ろすと、しうみんさんが軽々と大量の箱を積み上げて持っていた
これなら行っても邪魔になるだけだろうし、任せておいた方がよさそう
玄関のドアを開けたまま、閉じてしまわないように私の体をドアストッパーに
次々と運び込まれていくスピードは、引っ越し業者も真っ青なくらいだ
あっという間に部屋の片隅が段ボールで埋まった
「Aちゃん、元気でねっ。しう兄が嫌になったらいつでも帰ってきていいからっ」
「あは、ははは。うん、わかったよ」
「嫌になることなんてないし。じゃ、すほお疲れ。お父さんとお母さんによろしく」
永遠の別れじゃあるまいし、と苦笑いの私の隣でしうみんさんがすほちゃんを追い出した
「さて、と。改めて、今日からよろしくね、Aちゃん」
「よろしくお願いします…」
差し出された手を遠慮がちに握ると、それはほんのりと暖かかった
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josp(プロフ) - wakaさん» そうなんです、あっさり終わってしまいました(T_T)もう続きはないので、ごめんなさい！読んでくれてありがとうございました。 (2016年2月10日 0時) (
レス) id: 61fc7b9123 (このIDを非表示/違反報告)
waka(プロフ) - えっ！あっという間におわた！つづきは？？続きプリーズ！！ (2016年2月9日 23時) (レス) id: 2c21ad0cad (このIDを非表示/違反報告)
josp(プロフ) - かのかさん» 実は追い込み漁してたしうみんさんでした。好いてくれてありがとうございましたでした(つД`) (2016年2月4日 17時) (レス) id: 61fc7b9123 (このIDを非表示/違反報告)
かのか(プロフ) - うーーわ！回りからせめてのいきなり誕生日入籍？凄い！しうちゃん!!!えー、でも残念。ここのしうちゃん好きだったの〜！又次回作楽しみにしてます〜！ (2016年2月4日 12時) (レス) id: 171b30f749 (このIDを非表示/違反報告)
josp(プロフ) - 私さん» 忘れもしないガトーショコラの悲劇（笑）やっと終わりました！今度は書き溜めてからにしようと思えた作品でした…。 (2016年2月1日 19時) (レス) id: 61fc7b9123 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：josp | 作成日時：2015年4月2日 0時
