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番外編 透明な赤ちゃん ページ32

晴れたある日の放課後。



「仗助ぇー?どこー?」



街中を歩き回って仗助を探す。



図書館で本を読んでいたら、帰りに仗助に置いていかれた。


「アイツ、見つけたらぶちのめしてやる...。」


「お、Aじゃないか、おーい。」


ジョセフが後ろから声をかけてきた。


後ろから軽く手を振るジョセフの腕のなかにはこの間と同じく、赤ちゃんが眠っていた。



「父さん、お願いがあるんですけど、赤ちゃん抱かせてもらえます?」


一度でいいから、漫画の中の「静・ジョースター」を抱っこしてみたかった。


「構わんよ、そっと抱っこするんじゃよ。」


ジョセフは私に赤ちゃんを手渡した。


「わ、ふにゃふにゃしてる。」


動かしたせいか、赤ちゃんは目を覚ましたが、泣かずに大人しく抱かれている。



凄く可愛い。


「あー、あーぶぅー!」


キャッキャッと喜ぶ赤ちゃんに癒されていたところ、公園のベンチに仗助と億恭を見つけた。



「あ、仗助っ!」


そう声をかけたとき、赤ちゃんが突然泣き出した。


「あーーー!!うぇーーー!!」


「わわ、どうしたんですかね?」


私は突然のことで焦った。


「多分ミルクの時間じゃよ。」


ジョセフはベテランパパのように安心して答えた


「Aー!」


仗助と億恭がこっちへ駆け寄ってきた。


すると、赤ちゃんは私の服を捲り、下着をずらし始めた。


「ちょ、私、ミルクは出ませんよ!!」


必死に離そうとジョセフも手伝うが、なかなか離れない。


「なんかよぉー、イケナイものを見てる気分だよなー、仗助。」


「お、オメー!俺に話を振るんじゃあねーぜ!」


二人は手で顔を覆う。


「んなこと、言ってる暇あるなら手伝って下さい!!」



その時、赤ちゃんはペロッと私の肌を舐めた。


「ひあッ!!」


「あー、ぶー!」


「こら、離れなさい!」


ジョセフが必死に赤ちゃんを離そうと格闘するが、赤ちゃんはペロペロと私の肌を舐める。


「うぁ、ちょっと、やっ」


その後、ジョセフに交代し、仗助が粘ったおかげで赤ちゃんは離れた。


「はぁ、はぁ、疲れた。」


「ゴメンのぉ、A。」


赤ちゃんって、可愛いけど凄く疲れるな。


「A、その、もっと声を抑えてくんねぇかなぁ。」


「え?」



すると仗助は私の耳元で



俺、結構ヤバかったかも。




と呟いた。

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うゆ@uyu(プロフ) - 勉強は許可しないィィィ!!! (2021年11月16日 17時) (レス) @page9 id: e2f46f9938 (このIDを非表示/違反報告)
初流乃 - わ、お気に入りが!!21人の方に!?ありがとうございます (2017年3月21日 11時) (レス) id: f4cd32f168 (このIDを非表示/違反報告)
初流乃 - お待たせして、すみません!りんりんさん、応援ありがとうございました。無事、公立に合格しましたので、更新していきます! (2017年3月21日 11時) (レス) id: f4cd32f168 (このIDを非表示/違反報告)
りんりん - 受験頑張ってください!!p(^_^)q更新楽しみにしています!! (2017年1月14日 18時) (レス) id: fc8b7667f1 (このIDを非表示/違反報告)
りんりん - 受験頑張ってください。応援してます!! (2017年1月13日 9時) (レス) id: fc8b7667f1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:初流乃 | 作成日時:2016年12月12日 14時

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