聞こえますか、この声が。 (ページ7)

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ep.7 ページ7

「みっちー、起きて！みっちーてば！」

「ん...なんやねん、長尾。」

「もー、いつまで寝てんの。もう、みんな起きてんで？？俺ら、もう行くから後でな～！」

俺らが、大吾くん達に助けられてから3日。丈くんによれば、政府の奴らは今でも捜索隊を各地に派遣してるみたいやけど、徐々にその規模は縮小してるみたい。

まあ、これで一安心って訳にはいかんのやろうけど、とりあえずは、逃げ回る必要はもうないって思ったら、朝までぐっすり眠れるようになった。

秘密の部屋の中は、俺ら3人が加わった7人で使っても狭くはなくて、収容所の狭い簡易ベッドとは違った、広いベッドで寝ることができた。大吾くんが、金持ち貴族達が捨てたゴミの山から拾ってきてくれたらしい。

「あ、みっちーおはよ。」

「丈くんおはようございます。」

リビングに向かうと、起こしてくれた長尾はもういなくて、机でパソコンに向かいながら、コーヒーを飲んでる丈くんがいた。

「あ、みっちー。パン食べる？」

「あ、大橋くんおはようございます。いただきます。」

大橋くんが作ってくれたパンを頬張りながら、丈くんのパソコンを覗く。

パソコン自体は、収容所の中でも職員の奴らが使ってるの見たことあるけど、丈くんのパソコンには難しい文字が羅列されてて何してんのかは全然わからん。

「あ、みっちー。今日はこれから出かけるで。」

「え、ほんまですか？」

大橋くんはエプロンをたたみながらいつものニコニコ笑顔で言った。

「ちょっと歩くから、そろそろ出るよ。朝ごはん、早よ食べ。」

「あ、はい。」

牛乳でパンを慌てて流し込む。

「大橋くん、長尾と恭平は？あと、流星くんと大吾くんも。」

「みんな、先に行かせといた。俺は、今日は店は休みやねん。だから、ゆっくり寝たくて。」

大橋くんは、オオサカの中地区でカフェをやっている。政府の奴らも良く来る繁盛したカフェらしい。それを初めて聞いたときは、ビックリしたもんや。

でも、そういうとこで、知らん顔でカフェをすることで、情報とかが入ってきやすいらしい。

まあ、俺らは絶対カフェには行けんけどね。

「よし、洗い物完了。みっちー、行こか。」

「はい、あれ、丈くんは？」

「あ、俺。行かへん。気をつけてな。」

「はい、行ってきます。」

久しぶりの外。

ウキウキが止まらへんかった