真実か挑戦か

night 7 ページ8

「彼女いないんだったら夏休みは私たちといーっぱい遊べるね！」
ちゃかを笑わせようと必死に笑顔で言った。

「じゃ、A海行くぞ！海！」

「えーっカップルの聖地じゃん‼」

「なに、ちゃか。呼んだ？」

「あ、ごめん。呼んでない。どうぞイチャイチャ続けて」

「イチャイチャしてない！なんで私がうみと！」

「…え、みぃ俺とイチャイチャしてくんないの？」

え…うみ、今見たことないくらい悲しい顔しなかった？

見間違え？

ううん、違う。

私ずっとうみの事見てるもん。





見間違えるはず、ないよね。





でも、まさかね。


「そっかぁ」
気づきなくなかったな。

こんなに好きになってたなんて。

まだ大丈夫。まだ引き返せる。

すぐ忘れられる。




「邪魔者っぽいんで退散しまーす」

そう言ってフリーズしてる私をちゃかが引っ張って部屋を出た。


「我慢、すんなよ。泣きたい時は思いっきり泣け」

そう言って私を優しく包み込んだ。

ジワっと目が熱くなった。



「ちゃかのバカ。なんで気づいちゃうの。バカバカバカ。」

「うん」

大粒の涙が次々とちゃかのTシャツに染み込んでいく。

「嫌だよ、ちゃか。」

「うん」

「なんでこんな時に優しくすんの」

「しない方が良かった？」

「…ヤダ」

「どっちだよ」


「ばか」









この時に気づけばよかったんだ。
バカは私だ。自分の事ばっかりで、ちゃかの優しさに頼ってちゃかを傷つけた。

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