俺たちの紅一点 (ページ5)

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第５話ページ5

ジャニー「娘は？」

医師「非常に危険な状態です。
　階段から転落した際に全身と頭部を強打して内臓のいくつかが破裂していました。
　それらは修復出来ましたが頭部は意識が戻らないことには分かりません。」

母「分からないとは？」

医師「意識が戻らないこともお考え下さい。
　意識が戻ったとしても記憶を失っている場合もあります。」

顕嵐「記憶が？」

大我「意識が戻らないって、植物状態ってことですか？」

医師「はい。」

ジャニー「分かりました。ありがとうございました。」

そう言ってジャニーさんは先生に向かって深く頭を下げた。

そしてその肩は震えていた。

お母さんがジャニーさんを支えながらAの病室に入る。

そこには色んな管に繋がれたAが寝ていた。

怜央「A・・・。目を覚まして。」

佑馬「怜央、大丈夫だ。Aは起きる。」

Aの手を握って泣きそうな怜央の頭を、さなぴーが優しく撫でた。

母「私はAの入院の手続きと着替えを持ってきますので一度家に戻ります。」

ジャニー「分かった。私はAをこんな目に遭わしたのは社内の人間と思ってる。」

優吾「ジャニーさん・・・。」

ジャニー「Meだって疑いたくない。
　だがな事務所内は関係者以外立ち入り禁止だ。
　そうなると社内に居たものの犯行だ。
　今からMeは事務所に戻って探りを入れてみる。
　その間、YouたちはAに付いてやってくれないか？」

佑馬「分かりました。」

ジャニー「頼む。」

そう言ってAのお母さんとジャニーさんは病室を出て行った。

顕嵐side

病室は異様な静かだった。

さっきジャニーさんが帰る前に話していたことを考えていた。

もし社内に居た人の犯行なら俺はその人を許さない。

Aのおかげで俺はLove-tuneに馴染むことが出来た。

Aはトラジャに居た時もLove-tuneに来た時も１人で居た俺に話しかけてくれて
ずっと傍に居てくれた。

Aの事が好きなJr.は、たくさん居ると思う。

今はデビューされた先輩方も居ると思う。