【煉獄杏寿郎】誰も死なない未来。

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何度頸を斬っても減らない鬼の数。


これではきりがない。

きっとどこかにあるはずだ。



「煉獄さん！鬼の"核"を見つけましょう！」



「承知した！」


鬼の頸を斬り裂きながら頷く杏寿郎を見てから、私は鬼の様子を探った。

一体一体は強くない。
ただ、数が多いのだ。



考えろ、分析しろ。


鬼は床から沸き出てくる。

全て同じような見た目で同じ強さの鬼。

恐らく血鬼術で一体の鬼が増え続けているのだろう。



一番妥当な考えは、床下に鬼の核があるということ。




「雪の呼吸 弐ノ型、凍青斬り」


床に斬撃を加え、穴を開ける。

その中に体を滑り込ませた。



やはり、そうか。


広い空間があり、太い血管のような物が床に張り巡らされている。



「煉獄さん！鬼の核はここにありました！」


「わかった！しかし俺はここを離れる訳にはいかない！頼んでも良いか！」


「勿論です！」


そうだ、もし杏寿郎があの場から離れたら鬼が建物から出てしまうかもしれない。


だから、この鬼の本体は私一人で倒さなくてはならないのだ。



暗闇の中を駆け、鬼の強い気配を感じる方へと急ぐ。









「君は"輪廻の迷い子"かな？」


「ッ!!」



ドクリ、と胸が波打った。

気が付けば耳に顔を寄せられていて、鬼の爪が私の首に触れている。



気配は、もっと前方にあるのに…

＿＿＿まさかそれすらも複製できるというの？



いや、それより今、この鬼は………



「どうだい？再び生き返って、何か良いことはあった？」



何故、知っている。


私が再びこの身体に輪廻したということを。





この鬼は、一体＿＿＿＿＿





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