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目が覚めた後、うっすらと目に浮かんでいた涙を拭き取って、私は刀を抜いた。


「よもやよもやだ!柱として不甲斐なし!!穴があったら入りたい!!」


「私も同じ気持ちです!」


杏寿郎と共に鬼に斬撃を加えながら、列車の中を走る。

もっと早く気付かなければならなかったのに。
本当に不甲斐ない。


「竈門くん!」


「Aさん!煉獄さん!」


先に目を覚ましていた竈門くんに駆け寄った。
周りを斬りつけながら口を開く。


「ここに来るまで煉獄さんとかなり細かい斬撃を入れてきたから、ある程度時間は稼けます。でも余裕があるわけではない」


「だから手短に話す!この汽車は八両編成だ!俺と雪園は後方六両を守る!残りの二両は黄色い少年と竈門妹が守る!君と猪頭少年はその二両の状態に注意しつつ鬼の頸を探せ!!」


「でもこの鬼は…」


「どんな鬼でも急所はあります。私と煉獄さんも頸を探しながら戦うので、竈門くんも気合いを入れてください」


「その通りだ!行くぞ!雪園!」


「じゃあ、頑張って…」


竈門くんにそう言ってから、私は再び杏寿郎の背中を追った。


「雪園!俺は一番後ろの三両を守る!残り三両は任せた!」


「了解です!」


勿論、乗客全員も必ず救う。

私は杏寿郎を救うことだけのために鬼殺隊をやっている訳では無い。


「雪の呼吸 壱ノ型、雪結晶」


襲われかけていた夫婦の前に身を滑り込ませ、刀を奮う。

振り返ると、夫が震える妻を抱きしめていた。


「大丈夫だ、俺がずっと傍にいるから…」


その姿に、思わず胸が詰まる。

この言葉を嘘にはしたくない。
二人を死で分かちたくはない。


「ギャァァァァァ!!」


そんな想いを抱きながら斬撃を繰り出し続けていると、突如列車に叫び声が響いた。

そして、床がぐらりと傾き始める。



「雪の呼吸 弐ノ型、凍青斬り」



列車の体制を崩さないために、技を出す。
杏寿郎も技を出したのか、列車が倒れることはなかった。


竈門くんたちが、鬼の頸を斬ったのだろうか。



___しかし、まだ安心できない。


この列車にあった気配は、上弦の鬼のものではなかった。


きっと、まだ戦いは終わらない。



粗方怪我人を外へ連れ出し終え、杏寿郎に合流した。


「雪園!」


「煉獄さん!とりあえず竈門くんの元へ行きましょう!」


「うむ!そうだな!」


杏寿郎と共に竈門くんの元へ急ぐ。

どうか、無事であって欲しい。



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フェイタン - すーーーっごくよかったです!!(泣) ありがとうございましたーー!!!! (2019年12月7日 23時) (レス) id: 45eedb7288 (このIDを非表示/違反報告)
煉獄さんの嫁になりたい(プロフ) - どうしてくれるんですか……バスタオルがびしょ濡れなんですけど!私を脱水症状にさせる気ですか!最高でした有難うございます! (2019年11月13日 16時) (レス) id: 60ba35ccc3 (このIDを非表示/違反報告)
リズ(プロフ) - 凄く面白かったです!ありがとうございます!他作品も頑張って下さい! (2019年11月3日 19時) (レス) id: 96dd58bc45 (このIDを非表示/違反報告)
みーた(プロフ) - 眞孤さん» コメントありがとうございます!私も師匠大好きなのでとっても嬉しいです! (2019年10月29日 19時) (レス) id: 8487e33076 (このIDを非表示/違反報告)
眞孤(プロフ) - 今日見つけて一気に読んでしまいました…!とっても面白かったです!特に師匠が好きでした…オリジナルで書けるなんてすごいです!( ´艸`)とっても素敵な作品をありがとうございました! (2019年10月28日 2時) (レス) id: 38cda14dee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みーた x他1人 | 作成日時:2019年10月12日 13時

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