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鴉と共に建物内に入り、神経を尖らせる。
一通り杏寿郎に任務の説明を終えた私は、今度は鬼を探していた。


「き………煉獄さん、鬼の気配は感じますか?」


杏寿郎、と呼びそうになり慌てて言い直す。
チラリと彼の横顔を見るが、「まだわからないな!すまん!」と不審に思った様子はなかった。


小さく胸を撫で下ろし、誰か怪しい者はいないか周囲を見渡す。

擬態を使っていたとしても、気配までは誤魔化せない。

鬼がいるのならわかるはずなのに…



「雪園!もうすぐ公演が始まる!席に座るぞ!」

「え?」


杏寿郎は、突然私の手を取り歩みを速め始めた。


『A!急ぐぞ!』


優しい笑みを浮かべて、私の名前を呼ぶ以前の杏寿郎と、目の前を歩く背中が重なる。


私はもう、名前では呼ばれないのか。

少しだけ悲しくなったが、そんな思いを打ち消すように首を振る。


「どうした?」


私の顔を覗き込む杏寿郎に、私はニコリと笑ってみせる。


「何でもありませんよ」


ただ、貴方が生きて横にいるのだから。

それだけでもう、充分だ。


今は任務に集中しなければ。



「雪園、この建物内に鬼がいるのは確かなのだな!」


「えぇ、そうです。公演中に観客が少しずつ消えていくらしくて…」


「それでは、公演中も観客を注意深く見る必要があるな!」


「はい」



絶対に、見逃さない。


この場にいる人々は全員、私たちが守る。





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フェイタン - すーーーっごくよかったです!!(泣) ありがとうございましたーー!!!! (2019年12月7日 23時) (レス) id: 45eedb7288 (このIDを非表示/違反報告)
煉獄さんの嫁になりたい(プロフ) - どうしてくれるんですか……バスタオルがびしょ濡れなんですけど!私を脱水症状にさせる気ですか!最高でした有難うございます! (2019年11月13日 16時) (レス) id: 60ba35ccc3 (このIDを非表示/違反報告)
リズ(プロフ) - 凄く面白かったです!ありがとうございます!他作品も頑張って下さい! (2019年11月3日 19時) (レス) id: 96dd58bc45 (このIDを非表示/違反報告)
みーた(プロフ) - 眞孤さん» コメントありがとうございます!私も師匠大好きなのでとっても嬉しいです! (2019年10月29日 19時) (レス) id: 8487e33076 (このIDを非表示/違反報告)
眞孤(プロフ) - 今日見つけて一気に読んでしまいました…!とっても面白かったです!特に師匠が好きでした…オリジナルで書けるなんてすごいです!( ´艸`)とっても素敵な作品をありがとうございました! (2019年10月28日 2時) (レス) id: 38cda14dee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みーた x他1人 | 作成日時:2019年10月12日 13時

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