とある家族の話 6 ページ34
布団の上に寝かせ、うなされてる男に薄い毛布を被せた。
『…びっくりさせ過ぎましたね』
ゲゲ郎「うむ、じゃが荒治療も必要じゃよ」
『…びっくりさせたら思い出すんですかね…』
ゲゲ郎「逆になぜそんなに冷静なんじゃ！」
『え？』
ゲゲ郎「もし、記憶が戻らなかったら
どうするつもりなんじゃ？」
『…えー…
…脳みそをいじります』
ゲゲ郎「今やれ」
『ダメですよ、
地獄じゃないとできませんから』
ゲゲ郎「？？？」
『地獄に何もかも置いていってもらわないと。
こんな所で思い出させても、辛いだけですから』
ゲゲ郎「なるほど、わしが小さくなったからと言って何でもかんでも言わぬということじゃな、
いいだろう！その挑発に乗ろうではないか！」
『い、いて、普通に痛いです旦那様！』
どこから取り出したのかわからないが、爪楊枝を使いツンツンとAの手を突き始めた。
ゲゲ郎「どうじゃ！降参か？！」
『こ、降参します！！』
ゲゲ郎「何を隠しておるんじゃ！」
大人しく正座し、隠していたことを話した。
水木の体内には鴉天狗の加護がまだ入っており、
魂と一体化しているため、死後にその加護を使って弄るという、なんともおかしくもない、隠す必要もない普通の事だった。
ゲゲ郎「なぜ黙ろうとしてたんじゃ」
鬼太郎「うー、」
『ご、ごめんなさい…だって、回収しそびれるなんて事がバレたら…』
ゲゲ郎「…水木のことを、それほどよく思っていてくれたのじゃな…うんうん、わしは、すごく嬉しいぞ！」
『…守りたかったんです。でも、守れなかった」
ゲゲ郎「十分じゃ
水木は記憶を失っても生きておる
お主の加護のお陰じゃ」
『……はい、』
んん、と唸りながら寝返りを水木は打った。
何やら大量に汗を流し、何やらうなされているようだった。
近くに移動し、背中を撫でてやると水木は眉間に皺を寄せた。
『…もう、良いだろ』
ジロリ、と水木の枕元に立っていた軍服を着た男たちを見上げた。。
『もう、この男は旦那様と御子息様のものだ。
半分人間、半分幽霊族、
どちらを優先すべきか、あなた方ならお分かりでしょう。
解放されよ、この者は、私めがお守りしてます。』
その言葉を聞いて安心したのか、そこにいた軍服の男たちは泡になり消えていった。
最期に見た表情は、嬉しそうに微笑んでいた。
『…お疲れ様でした』
水木の額撫でながら、消えていった男たちを見送るよう天井を見上げ目を瞑った。
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わーい - ひあのさん» 返信遅くなり誠に申し訳ありません。ありがとうございます！早く完結できるよう頑張ります！ (12月13日 8時) (
レス) id: caa96760da (このIDを非表示/違反報告)
ひあの(プロフ) - めっちゃめっちゃ面白いです！！更新楽しみにしています！！！！ (12月8日 7時) (レス) @page4 id: 426f9a3d0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わーい | 作成日時：2023年12月7日 8時
