とある話 21 ページ23
岩子「…貴方、A…、
よかった…、声が、届いたのね……
名を呼んでも、笛を吹いても……来なくて、
怖くて…、でも、私1人じゃ…なかったの」
そう言ってお腹をさするしぐさをした。
『いるの、ですか…!
旦那様と奥様の、稚児が…!』
ゲゲ郎「そうか、そうか…!
1人じゃ、なかったのか…!」
抱きしめながら喜びを分かち合う2人を、涙を流しながら見ていると、時貞は子供がいたことに気づいてしまった。
2人を挑発するように、その子供もお前もお前も、全部自分のものだと言い放った。
『…ふざけるな、』
初めて、その姿を現すと時貞は躾と称して骸骨の中に狂骨を集め始めた。
『お前は、絶対に許さない。
例え、殺してしまっても、俺は、俺は…!!』
ゲゲ郎「姿を現すなとあれほど言ったじゃろ!」
岩子「Aさん…!」
時貞「強い言葉を使うな、折角の再会なのにな…妖怪1匹亡くなる記憶など嫌だろう?」
『絶対にお前を殺す
絶対に。殺されても、俺はお前のことを殺す
これは宣言だ。俺は、死んでもいい、どうなってもいいから、3人救い出す。』
時貞「…そうか、ならば…飼い殺すのはやめて、ずっと苦しみ続けて死んでもらおうとするかのぉ」
重い腰を上げ、手に骸骨を持ち指を構えたその瞬間、周りの空気が変わった。
怨。
骸骨からあわれた今までの狂骨とは桁違いな莫大な溢れ出る憎悪の量に一歩後退りしてしまった。
ふと水木がいなくなったのに気づきよそ見すると狂骨が振り翳した腕の風圧に外壁に飛ばされた。
『無事か、ならいい。』
即座に足場を作り、翼が錫杖を掴み引き抜き狂骨が放つ妖術を切り落とした。
翼が傷ついているせいか、平衡感覚が少し鈍っているが構わない。
この状態で慣れればモーマンタイ。
狂骨を外に出させれば、さすれば一時は無事に。
ゲゲ郎「Aよ!!」
組紐を使い、まるで馬を操るかの如く背に回り乗り込むと狂骨を穴蔵の外に出そうとしていた。
意図を理解し、拳に羽を纏い鋭い拳を作り狂骨の体を殴り上げた。
叩き落とそうと振り上げた腕を念動を使い封じるが莫大な力には敵わなかったのが一時的に止まったその腕はすぐに動き始めた。
両腕で防ぐが地面に叩き落とされた。
すぐに起き上がり飛び立つとその瞬間に腕が叩き落ちてきた
あれにモロ当たっていたらきっともう身動き取れなくなってた。
『旦那様っ!!』
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わーい - ひあのさん» 返信遅くなり誠に申し訳ありません。ありがとうございます!早く完結できるよう頑張ります! (12月13日 8時) (レス) id: caa96760da (このIDを非表示/違反報告)
ひあの(プロフ) - めっちゃめっちゃ面白いです!!更新楽しみにしています!!!! (12月8日 7時) (レス) @page4 id: 426f9a3d0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わーい | 作成日時:2023年12月7日 8時