とある話 11 ページ13
夜が来ても呼ばれることなく探し続けていると、ようやく指笛の音がし、すぐさま向かった。
『旦那様、見つかりましたか?』
ゲゲ郎「聞いた話によると、あそこの孤島が怪しい」
『…やはり、あそこが…
妖気が異常におかしいんです』
ゲゲ郎「明日村に入ってもっと詳しく探るとするかのぉ、
ほれ、翼を出しとくれ」
木下で急に横になり寝ようとしていた。
急なことですぐに翼を地面と旦那様の頭の隙間に滑り込ませた。
鼻提灯を膨らませ、すぐに眠りにつく旦那様をよそに辺りを見渡すと妖怪が不思議そうにこちらを見つめていた。
木に背を預け近づく妖怪に気付けるよう気配を張り巡らせなが目を瞑った。
何事もなく、気づけば朝が来ていた。
旦那様は起きると立ち上がり腕を伸ばし、体を伸ばした。
『よく眠れましたか?』
ゲゲ郎「妻の温もりでそろそろ寝たいのぉ」
『…きっと、この村にいます…
きっと、そう、きっと…名前だって、呼んでくれます』
ゲゲ郎「…そうじゃの、
きっと、ここで……」
ここで…、
そう言うと旦那様は大きな瞳からポロポロと涙を流し始めた。
『…私めも、泣いてもよろしいでしょうか?』
ゲゲ郎「お主が泣いたらこの山が無くなってしまうからだめじゃ」
『…はい、』
旦那様はすぐに泣きやむと村に立ち入った。
村の中に入った瞬間、旦那様はガタイのいい男たちに囲まれてしまった。
姿を隠し、空からその様子を伺っていると何やら社に住民が集まり何やら騒いでいた。
そんな中連れ出された旦那様は殺人犯に仕立てられ住民の目の前で処刑されそうになっていた。
それを助けたのは、あの電車で声をかけたあの男だった。
『……ん?あの女…』
小さい子供の肩に手をつき、酷いことをする。といった表情を浮かべていたあの女。
妖に取り憑かれている、しかも
亡霊にも…いや、まさか
社の中を覗くと、そこにいたのは肌が真っ白な男で目に何やら金色の金具のような、呪具のようなものを突き刺し亡くなっている姿だった。
『……あの女が、殺したのか』
取り憑かれているものを使用して、呪殺した。
やはり、ここはとんでもない場所だ。
とんでもない場所で、奥様の反応があった。
それは、…それはまたしてもとんでもないことだ。
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わーい - ひあのさん» 返信遅くなり誠に申し訳ありません。ありがとうございます!早く完結できるよう頑張ります! (12月13日 8時) (レス) id: caa96760da (このIDを非表示/違反報告)
ひあの(プロフ) - めっちゃめっちゃ面白いです!!更新楽しみにしています!!!! (12月8日 7時) (レス) @page4 id: 426f9a3d0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わーい | 作成日時:2023年12月7日 8時