とある話 1 ページ2
『旦那様!
旦那様お戻りですか!!』
草履を玄関で脱ぎ捨て部屋の扉を思いっきり開けると扉が外れ床に倒れた。
ベランダの方を向くと、気持ちよさそうに肘をつき横になっているゲゲ郎の姿があった。
ゲゲ郎「なんじゃ、何をそんなに慌てておる」
『奥様の姿がないのです!
奥様、お勤めからいまだに戻られていないのです!!』
ゲゲ郎「…買い出しに出ておるのではないのか?」
『買い出しは本日私めの当番でございます!』
顔の皮が徐々に破れ始め、鴉天狗特有の顔が顕になった。
『奥様は、奥様は行方不明になられたのではありませんか!!』
その言葉を聞いた瞬間、ゲゲ郎の霊圧が一気に上がった。
電柱に止まっていた鴉や雀、そして鳩までが一気に飛び立った。
ゲゲ郎「なんと、言った」
『行方不明です!!
お勤め先にも伺いましたがもうすでに退勤済みとのことでした!』
ゲゲ郎「探しにゆくぞ。
妻は、妻は どこじゃ
わしの、わしの妻は…」
ふらりと立ち上がるとAの横を素通りし、玄関に向かっていった。
Aは自身の頬を叩き、すぐ人型の顔に戻し買い出ししていた荷物は全てその場に置き捨てた。
ゲゲ郎「気配を、消しとれ。
わしはそのような術は使えん、もしわしが危険な目に晒されたら、迷わず突撃せよ」
『承知、旦那様の命、必ず守ります』
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わーい - ひあのさん» 返信遅くなり誠に申し訳ありません。ありがとうございます!早く完結できるよう頑張ります! (12月13日 8時) (レス) id: caa96760da (このIDを非表示/違反報告)
ひあの(プロフ) - めっちゃめっちゃ面白いです!!更新楽しみにしています!!!! (12月8日 7時) (レス) @page4 id: 426f9a3d0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わーい | 作成日時:2023年12月7日 8時