趣味は盗撮です。【暗殺教室】２ (ページ10)

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59枚目ページ10

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場所が変わり、
殺せんせーが教室でバイクに乗っている。

木製のだけど。

「マジかよ殺せんせー!!まるで本物じゃねぇか!!」

「なにしてんだよ吉田」

「い、いやぁ…この前こいつとバイクの話で盛り上がっちまってよ。

うちの学校こーいうの興味あるヤツいねーから」

「先生は大人な上に漢の中の漢。この手の趣味もひととおりいじってます。

しかもこのバイク、最高時速300キロ出るんですって。先生、一度本物に乗ってみたいものです」

抱き抱えた方が早いだろと吉田くんがツッコミすると、
クラスが笑いで包まれる。

そんな雰囲気を壊すようにバイクを寺坂くんが蹴り飛ばした。

中村さんや不破さんが殺せんせーを庇うのを聞きつつ、
重い腰を上げてバイクを戻す。

「てめぇら虫みてぇにぶんぶんうるせぇな。駆除してやんよ」

「なにこれ!?」

「殺虫剤!?」

煙で教室が包まれ、
殺せんせーが肩をつかみ注意しようとする。

しかし、その触手を苛立ちを八つ当たりするように払いのける。

「触んじゃねぇよモンスター。気持ち悪りーんだよ。
てめーも、モンスターに操られて仲良しこよしのてめーらも」

教室がシンとなる。
機嫌悪いみたいだな。

「気に入らないなら殺しゃいいじゃん。せっかくそれが許可されてる教室なのに」

壁にもたれながらいう悪魔君の態度に
腹を立てた様子の寺坂くんが近づく。

「何だカルマ、テメー俺にケンカ売ってんのか。上等だよ。だいたいテメーは最初から…」

「ダメだってば寺坂。ケンカするなら口より先に手ェ出さなきゃ」

口に人差し指を当て微笑みながらいう彼に、
ちょっと怖気付く。

シンプルに怖いて。

「一緒に平和にやれないもんかな…」

イケメンくんが困ったように呟く。
マジそれなー、とはここで使うのだろう。

ま、彼も彼なりに悩んでいるのだろうけど。