【A3!】いつも甘ったるい声で話しかけてくるあの女は。【茅ヶ崎至】 (ページ48)

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彼女さぁんページ48

そんなことを悶々と考えたのを気づいたのは朝だった。

隣に人はいない。

それどころかここに人気はない。

急いで携帯を探すと足元に携帯があった。

急いで携帯の電源を入れると、ホーム画面の真ん中ぐらいにでてきた数字は10:32。

『……あ、そうだ。』

あの茅ヶ崎さんを見るがために毎日行っていた会社に有給取った理由。

親から話があると言われたのだ。

あのふざけた私を産んだ私の親。もちろんふざけている。

そんな親が家族を集めてまでする話。

めんどくさいな、なんて思いながら私は洋服の用意を＿＿＿＿＿＿＿＿

『……できない。』

忘れていた。完全に忘れていた。

ここは私の家ではない。

つまり、私の着る服がない。

『ああ、くそっ……』

もういいやなんて思いながら昨日着ていた服を着る。

急いで階段を降りるとそこに見知った顔があった。

｢……あれ、Aさん？｣

『……あ、いづみさん、』

気まずい。とても。

『……あー、今日はいづみさん一人ですか？？』

い｢いや、これから私出かけるんだ。Aさん、仕事は？｣

この人は私の母ちゃんか？なんでそんなことを気にするんだ。

あ、私がここにいるとたしかに不思議だわ。

『今日は私は休みなんです。出かけなくちゃいけなくて……』

い｢そうなんですね！どの辺までですか？｣

『ここから3駅くらい行ったところです。』

い｢え、私もそうなんです！！よければ途中まで一緒に行きませんか？｣

え、何この状況。そんなの行くわけ……

『是非！私久しぶりに行くので道に迷わないか心配だったんですよー！！』

くっそおおおお私の拒否できない癖がああああああああああ