【A3!】いつも甘ったるい声で話しかけてくるあの女は。【茅ヶ崎至】 (ページ18)

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彼女さぁんページ18

3人での居酒屋で締めた後。

千景先輩の車で家に送って貰っていた。

『な、なんか千景先輩本当に運転できるんですね……』

卯｢失礼だな。俺が出来ないとでも思っていたの？｣

『はい……にしても、彼女さんに助手席乗せたことあります？』

卯｢意外とはっきり言うね、ないよ。俺茅ヶ崎のように彼女いる訳じゃあないから。｣

『……え？』

ガツン

鈍器で殴られたような衝撃。

時が止まったような、そんな感覚。

千景先輩の言った一言が、エコーのように繰り返される。

卯｢どうした？あ、茅ヶ崎に彼女がいること知らなかったのか？｣

少し驚いたように助手席にいる私と後部座席にいる茅ヶ崎さんを繰り返し見る千景先輩。

『ぁ、茅ヶ崎さん彼女さんいらっしゃったんですねー！！知らなかったなぁ……』

茅｢……うん、彼女いるよ。｣

棘のようにその言葉が刺さる。

『っ……あ、あれ、そういえば、渋滞してる？』

言葉に詰まった時、ようやく周りを見ることが出来た。

卯｢……あぁ、そうみたいだね。でも俺たちの住んでるところは渋滞してなさそうだ。｣

『あ、すみません、じゃあ此処で降ります！！ここから私の家近いので！！ガソリン代無駄になっちゃいますし！！』

卯｢近くないだろう。さっき住所教えてもらったけど、その住所まで結構あるじゃないか。｣

『だ、大丈夫ですよ！！ここから歩きたい気分でしたし……』

卯｢それに、雨も少し降ってる。風邪引くぞ。

……そうだ、カンパニーに来ればいいじゃないか。｣

『……へ？』

ど、どういうこと……？