緑の花 ５ ページ43
彼の方を見ると目を丸くしていた。
綺麗な緑の瞳が曝け出されている。
「？大切な方の墓前かと思って挨拶したんですけど、違いました？」
「いや、合っとるよ。けど、まさか君までおばあちゃんに声掛けてくれるとは思ってなかったから……」
「でもこれから家に来るってことは家族になるってことですよね？家族と親しい人なら話しておかないと。」
私が言うとマンちゃん(仮)はへにゃりと笑った。
「そっか。本当にええ子やね。」
「そんなことないですよ。」
立ち上がり、歩を進めようとする。
彼も立ち上がったが、そこから一歩も動かない。
名残惜しいのかと思ったがどうやらそういった雰囲気でもない。
どうしたんだろう？
「大丈夫ですか？」と声を掛けようとした時、彼は小さく深呼吸して
ブチブチッ！
「っ…！」
苦悶に顔を歪めた。
彼の足が一瞬地面に根を張る木のように見えた。
「な、え！？だ、大丈夫ですか！？」
「大丈夫。逆に止まってる方が痛いから一回森を出よ。」
本当に大丈夫なのかと心配になるが、スタスタと歩いていく姿を見るに嘘ではないのだろう。
「わかりました。無理だけはしないでくださいね。」
無茶と無理ばかりしていた私が言えたことではないのかもしれないけど。
＊＊＊＊＊
森を出て一息つく。
「そういや名前言っとらんかったね。
俺はオスマン。魔術師とアルラウネのハーフめう。よろしくめう〜」
「あ、Aです。こちらこそよろしくお願いします。
あの、さっきのってもしかしてアルラウネなことが関係してるんですか？」
一瞬だけ木に見えた足。アルラウネといえば植物だからそうなのかもと思い付いた。
「さっきの？あぁあれか。
せやね。ちょっと植物力強めな手足が土に触れたまま動かないでいるとああやって根っこみたいなのが伸びてくるんよ。
こういうアスファルトとかなら平気なんやけどね。」
タシタシの地面を足で叩くオスマンさん。
というか、植物力#とは
「さてと、それじゃあそろそろ行こか。案内頼むわ。」
オスマンさんが誰に言うでもなく声に出すと、ざわざわと木々が揺れ強く風が吹いた。
木の葉がくるくるとつむじ風に巻かれながら私達の前に現れ、そのまま道を進んで行く。
「こっちみたいやね。」
「え！？これが『案内』ですか！？」
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ウラシル@ひぃ(プロフ) - パピコさん» シンプルな告白嬉しいです。ありがとうございます！はい、頑張りますね。 (2019年5月26日 21時) (
レス) id: a76b54135a (このIDを非表示/違反報告)
ウラシル@ひぃ(プロフ) - 夜？さん» 初コメありがとうございます。大好きと言って頂けて嬉しいです。ご期待に添えられるよう励んでいこうと思います。 (2019年5月26日 21時) (レス) id: a76b54135a (このIDを非表示/違反報告)
パピコ(プロフ) - 初コメかはわからないですけど言いたいことがあります。….......好きです、頑張ってください (2019年5月26日 19時) (レス) id: 3cb2acd302 (このIDを非表示/違反報告)
夜？(プロフ) - 初コメ失礼します…私このお話大好きなんです！続編がいっぱいあっても嬉しいです!!なので主さんのペースでだんだんこのお話を進めて頂ければと思います！楽しみにしてますね！ (2019年5月26日 13時) (レス) id: 2a93bfb216 (このIDを非表示/違反報告)
ウラシル@ひぃ(プロフ) - 千歳さん» ありがとうございます。ショッピさんは上手く書けているか不安だったのでそう言って頂けて安心しました。これからも楽しんでいただけるよう頑張ります。 (2019年5月4日 20時) (レス) id: 7875aff6bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ウラシル@ひぃ | 作成日時：2019年3月9日 22時
