【wrwrd】天使魚《ｷﾐ》の手で主役救え２【異種族パロ】

紫の墓守と水の狗 ８ ページ17

土曜日、皆それぞれ自分のことをやっていて他への気がそぞろになっているタイミング、いつもより少しだけオシャレをして出掛ける準備をする。



今回はプライベートであることが重要なのだ！…多分。






「Aちゃん随分可愛らしい恰好しとるやん。何？デート？」


家を出る直前、大先生に声を掛けられた。




「んー…違うけど似たような感じかな。」


普段は履かないようなヒールのついた靴に、昔パワーストーンショップで買った人工オパールのペンダント。



私を知っている人が見たら全員が気合いを入れていることを察する服装だ。気になるのも当然かもしれない。




「そうなんや。誰と？」



「友達だよ。普段はあまり会えない子だから2人で遊んできたいの。」


デートみたいなものでしょ？と笑うと大先生はほっと息をついた。




「はービックリした…Aちゃんがデートに行くの知ってて行かせたとか知られたらゾムさんとかグルちゃんとかにボコボコにされるところやったわ。」



「あはは…」


う、嘘は言ってないからね！

友達かどうかで言えば友達じゃないし、会いに行くのも男性なんだけど。
い、言わなかった者勝ちってことで！！





「他の人らには黙っといてあげるから楽しんどいで。」



「ありがとう大先生！いってきます。」


小さく、けれど聞こえる程度の大きさで彼に感謝と挨拶を伝え、扉を閉めた。

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