紫の墓守と水の狗 ４ ページ13
『学校に行っている間に研究』
その言葉は少なからず私に衝撃を与えた。
「だって、それなら、嫌なことされたら出ていってるはず。」
いつでも出ていっていいということも条件にしているのだから。
「出ていったら他の仲間がどうなっても知らないぞとか脅してるんじゃないんですか？」
気づきたくもなかった可能性を突き付けられ動揺する。
落ち着け。ここで取り乱して騒ぎを起こしたら、それこそ彼の思う壷だろう。
何も知らないのだから信じるしかない。
「それでも、私は父を、彼らを信じたいです。
少なくとも彼らを貴方達教会に渡したら祓われてしまう人もいるでしょう？どういった形なのかは預かり知る所では無いけど、消滅なんてことは防がなきゃ。」
「…そっすか。」
そう言って彼の逸らされた目に、一瞬だけ悲哀が映った気がした。
「あ！待ってください、伝票！」
その感情の真意を察するよりも前に、彼が伝票を持って立ち上がってしまう。
「いくらだったんですか？払います。お財布持ってきてるので。」
「いいっすよ。呼び出したのはこっちなんですから。」
「で、でも…」
恐らく敵対関係にあると思われる人に借りを作るのも怖い。
「ああ。なるほど。
じゃあ、次に会うための約束代ってことで。だから借りとかって考えなくていいですよ。」
薄く笑みを向けられる。
また態度が変わった。
敵意を向けてきたと思ったら、『次に会うための約束代』だなんて。カップルでもそうそう言わないセリフだ。
冷たい方と優しい方、どっちが彼の本性なのか。
あととりあえずそういうの全部置いておいて顔が良い。
この顔の良さでこういうことやってくるからタチが悪い。ダメ男に惚れる女性の気持ちがわかりかけた。私がオタクじゃなかったら即落ち2コマしてた。
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ウラシル@ひぃ(プロフ) - パピコさん» シンプルな告白嬉しいです。ありがとうございます！はい、頑張りますね。 (2019年5月26日 21時) (
レス) id: a76b54135a (このIDを非表示/違反報告)
ウラシル@ひぃ(プロフ) - 夜？さん» 初コメありがとうございます。大好きと言って頂けて嬉しいです。ご期待に添えられるよう励んでいこうと思います。 (2019年5月26日 21時) (レス) id: a76b54135a (このIDを非表示/違反報告)
パピコ(プロフ) - 初コメかはわからないですけど言いたいことがあります。….......好きです、頑張ってください (2019年5月26日 19時) (レス) id: 3cb2acd302 (このIDを非表示/違反報告)
夜？(プロフ) - 初コメ失礼します…私このお話大好きなんです！続編がいっぱいあっても嬉しいです!!なので主さんのペースでだんだんこのお話を進めて頂ければと思います！楽しみにしてますね！ (2019年5月26日 13時) (レス) id: 2a93bfb216 (このIDを非表示/違反報告)
ウラシル@ひぃ(プロフ) - 千歳さん» ありがとうございます。ショッピさんは上手く書けているか不安だったのでそう言って頂けて安心しました。これからも楽しんでいただけるよう頑張ります。 (2019年5月4日 20時) (レス) id: 7875aff6bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ウラシル@ひぃ | 作成日時：2019年3月9日 22時
