（１５７）小さな約束 ページ9
円堂「蛍火……って、もしかして蛍火
聖羅「……知ってんの」
円堂「知ってるも何も、オレと空翼たちは去年の冬に会ってるじゃん！」
聖羅「……あぁ、あの温泉行ってた時にか」
円堂「そーそー！ オレの親と、風丸連れて行った時だよ！」
聖羅「あたしはリクが当てた福引の特賞でアイツらと行ったな……」
円堂「何だっけ、柊たちがサウナで我慢大会やってて、のぼせたから運ぶの手伝えってなったんだよなっ。お前って初対面だったオレたちに命令してたよなぁ〜。呼び方もオレンジバンダナと水色ポニテってさ！」
聖羅「名前知らなかったから仕方無ェだろ。
蛍火が飛び降りた理由は、あたしも知らねぇ。学校じゃ人気者でな、誰にでも対等に話せるお人好しだった。葉月の勘違いっていうのは、ソイツがあたしにくっつき回ってたから。『親友を奪った』って思い込んだんだとよ」
円堂「その葉月ってヤツは、何でまた空翼に？」
聖羅「それは……」
聖羅が話そうとした時、昼休みの終わる予鈴が鳴った。
聖羅「……時間だ。戻る」
円堂「えぇっ！？何だよ気になるじゃんか！」
聖羅「……アンタ、授業に遅れて恥かくのと、どっちがいいわけ」
円堂「うっ……。つか、お前メシは……」
聖羅「……あぁ、そのリンゴ、アンタにやるよ。あたしの昼メシだけど、あたし腹減ったことないから別にいい」
円堂「何だよそれ……」
聖羅「なんか文句あんの」
円堂「そういうイミじゃないけどさ……。そういや今日の放課後さ、豪炎寺と公園で作戦会議するんだけど、お前も」
聖羅「…………」
円堂「……って、そうだった。空翼はサッカー自体が嫌いなんだよな……」
聖羅は少し間を置いてから口を開いた。
聖羅「……いつ」
円堂「へ？」
聖羅「何時に集合だと聞いてんの」
円堂「えっと……練習終わってすぐだけど…………なんで？」
聖羅「参加してやるよ。どっちにしろアンタらはあたしのために動いてもらわないとならねぇし」
円堂「えっ、本当かソレ！？」
聖羅「あたしが嘘つくようなヤツに見えるかよ」
円堂「よっしゃ！ サンキュー、空翼！
じゃ、また部活で会おうなっ！」
聖羅「…………」
聖羅のいなくなった屋上はさっきよりも静かで、静まり返っていた。
・
円堂「……へへっ、今日は空翼とたくさん話せたっ」
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さっちゃん - 久しぶりー読みましたよ！第4巻！また新しいのが出来たら投稿してねー楽しみにしてるよー（＾ー＾） (2015年3月14日 14時) (
レス) id: 16c12ee81d (このIDを非表示/違反報告)
佐倉かぐや(雨狩香)(プロフ) - 今日、一気に見させていただきました！とても面白く素晴らしい作品ですね！更新、頑張ってください。応援してます！(*´ч`*) (2015年2月12日 4時) (レス) id: 143c1285b3 (このIDを非表示/違反報告)
夏の破壊者(プロフ) - 第四巻目おめでとう！！(*´∀｀*) これからも改めてよろしくお願いします( ｀・∀・)ﾉ (2014年12月12日 8時) (レス) id: 33a54af4d9 (このIDを非表示/違反報告)
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