（１８６）電脳ゲーム『アクト』 ページ38
台座にあらかじめ置かれた、アバターを脳でコントロールするサングラスを装着して、蓮をオンラインに繋ぐ。
モニターには『プレイヤー』が設定したフィールドが映し出されている。
アクトは少し近未来な電脳ゲームだから、巨大な画面に映るのはある意味、参加者の脳内といったところだ。
「来た来たー！」
「いっけー！Sly Blue！」
「負けんなよー！」
人々からあたしへのコールが多々聞こえる。
……うるせぇな、少しくらい静かにできねーのか。
その様子が気に食わないのか『プレイヤー』は、チッと舌打ちした。
リリィ「両者とも準備完了！それじゃあさっそく始めましょう！GAME……ＳＴＡＲＴ！！！」
微笑を浮かべたリリィが、たおやかな動きで手をふわりと上げる。
モニターが白く発光してフィールドが映し出された。
両者の意識がフィールドに移り、ワイヤーフレームの床が発光してどこまでも続いている。
自分の左の空間が青白く光って、足元から人の像が形作られていく。
蓮は紺色のマントのような服を纏い、あたしよりも体格が大きくなる。
蓮「セイ」
聖羅「……弱そー、相手」
『プレイヤー』はアバターも無しにトカゲ型のクロイドを腕に乗せていた。
「Sly Blueだか王者だか知らねぇけど、あんま調子に乗んなよ！！『毒』セットだ！」
相手が攻撃体勢に入ったので、あたしも蓮に指示を出すことにした。
聖羅「……防御」
蓮「了解」
蓮があたしの前に立ち、マントのような服から左手を出して青色のシールドを張る。
得にアーマーも装備させていないみたいだから、カウンターも追加攻撃も無かった。
聖羅「……ふざけてやがる」
相手のステータスを見て、軽く舌打ちする。
腕組みをした状態で、今度はこちらから攻撃することにした。
蓮「セイ。指示を」
聖羅「……一発で殺れ。『
蓮「……。了解」
「一発だァ？旧型のクロイド使いが、ナメんな！」
激昂して怒りを買う『プレイヤー』。……人間は単純な生き物だ。
相手は何枚も重ねたシールドを張り巡らせ、完全防備を狙っていた。
「……！？」
……だが、それしきのことで攻撃を塞げると考えているのなら、それは実に甚だしい判断だ。
蓮の両手が変形し、青い電撃を吸収する。
球状に凝固した青いエナジーを、『プレイヤー』とクロイドめがけてビームキャノンの如く解き放った。
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さっちゃん - 久しぶりー読みましたよ！第4巻！また新しいのが出来たら投稿してねー楽しみにしてるよー（＾ー＾） (2015年3月14日 14時) (
レス) id: 16c12ee81d (このIDを非表示/違反報告)
佐倉かぐや(雨狩香)(プロフ) - 今日、一気に見させていただきました！とても面白く素晴らしい作品ですね！更新、頑張ってください。応援してます！(*´ч`*) (2015年2月12日 4時) (レス) id: 143c1285b3 (このIDを非表示/違反報告)
夏の破壊者(プロフ) - 第四巻目おめでとう！！(*´∀｀*) これからも改めてよろしくお願いします( ｀・∀・)ﾉ (2014年12月12日 8時) (レス) id: 33a54af4d9 (このIDを非表示/違反報告)
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