（１６６）決闘（？） ページ18
勝「ハハハッ。卑怯者の豪炎寺クンと違って、俺達が逃げるワケ無いっしょ、みたいな」
円堂「よし、ついて来い。オレが勝ったら、空翼にボール当てたこと謝ってもらうからな」
聖羅「……別にいいし」
円堂「オレが嫌なんだよ！」
聖羅は改めてそう思うとギターケースを拾って肩に掛け直した。
＊
放課後でまだ日の高い時間帯。
高架下を流れる河川がさらさらと水音を立てる、静かな場所。
そんな河川敷のサッカーフィールドでは今まさに、ひとつの勝負が始まろうとしていた。
聖羅「血気盛んだな」
豪炎寺「あぁ」
聖羅はベンチにひとまず座り、豪炎寺はその隣りで円堂と武方三兄弟の勝負を観戦していた。
聖羅「なんであんなわかりやすい挑発に乗っかるんだか」
豪炎寺「それは……、……好きな女をケガさせられたら、男として黙ってられないだろ？」
聖羅「は？」
途中で口を噤まれ、後半の言葉が聞こえづらくて聞き返すが豪炎寺は「いいや、なんでもないよ」と楽しげに言った。
解釈を導きだそうとすればするほど円堂という人間がわからなくなってイライラする。
円堂「何するんだよ！？」
1人で考えを巡らせていると、円堂の怒号で我に返った。
勝「ハーイ。ちょっとゴール奪ってみました〜、みたいな」
円堂「ちょっと待てよ！そんなの止められるわけないだろ？一度に3本同時のシュートなんて！」
友「なるほどー、3本一緒では止められませんか？」
円堂「当たり前だ！ボールを3つ使うなんて、そんなのサッカーじゃない！」
聖羅「(青龍中のサッカー部キーパーは5本同時でも止めんだけど)」
努「それじゃあ、1本なら止められるわけだな？」
勝「やってやろうじゃん」
いよいよ空気的に険悪になりかけた時だった。
風丸「やめろー！！ストップ、ストップだ！」
秋含む制服姿の風丸たちが、石段を駆け下りて割りこんできた。
風丸「ケンカはまずいぞ、円堂」
円堂「え？ケンカ？」
土門「違うのか？」
一之瀬「俺は決闘だって聞いたけど」
円堂「誰がそんなことを……」
宍戸「だって、『やってやる』とか『ついて来い』とか、ものすごいケンカになりそうな感じ、だったじゃないですか！」
円堂「サッカーの勝負だよ、サッカーの！」
宍戸「……えっ。サッカーの……？」
秋「もう！慌てちゃったじゃないの！」
安心と共に、秋は宍戸を叱咤する。
どうやら宍戸は早とちりして知らせたようだ。
……ややこしい。
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さっちゃん - 久しぶりー読みましたよ！第4巻！また新しいのが出来たら投稿してねー楽しみにしてるよー（＾ー＾） (2015年3月14日 14時) (
レス) id: 16c12ee81d (このIDを非表示/違反報告)
佐倉かぐや(雨狩香)(プロフ) - 今日、一気に見させていただきました！とても面白く素晴らしい作品ですね！更新、頑張ってください。応援してます！(*´ч`*) (2015年2月12日 4時) (レス) id: 143c1285b3 (このIDを非表示/違反報告)
夏の破壊者(プロフ) - 第四巻目おめでとう！！(*´∀｀*) これからも改めてよろしくお願いします( ｀・∀・)ﾉ (2014年12月12日 8時) (レス) id: 33a54af4d9 (このIDを非表示/違反報告)
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