（１０７）Deep Night ページ9
……声が聞こえる。
大人たちの、卑しくて、下劣な声が、深夜の暗黒にただ響く。
「さァて……今日はどこへ悪者退治に行こうか」
ビルの真下から聞こえる大人たちの声。
それは盗んだ宝石を分け、金に飢えた下品な人間の嗤う声。
犯罪は犯罪。
代償の大きさや、罪の深さを知ってのことで手を悪に染めてしまった愚かな人間を……。
ビルの屋上から飛び降り、建物の陰へと足を付けて人間たちの元へ姿を現した。
「……何だアイツ？」
「さぁ……？」
下のコンクリートの表面に触れていた手を解き、上体を徐に起こす「影」は人間の犯行を睨み付けた。
その目は恨みだけが映り込んでおり、小動物に狙いを定める獣のようだった。
「おい、アイツこっちに来るぞ？！」
「ま、まさか俺たちが宝石強盗したの、バレたんじゃ……！」
右手にはいつの間にやら大きな爪の生えた分厚い手が出ていた。
ひたり、ひたりと足音を立てずに、「影」は距離を縮める。
「ひっ……ば、化け物〜〜ッ！！」
「逃げろ！殺されるぞ！」
恐怖で恐れた人間は、逃げようと駆け出す。
「……逃がさない」
「影」はそうして、人間めがけて爪を振り下ろした。
「ギャアァァァアア〜〜〜ッッ！！！！」
円堂「な、何だ。今の声は？」
商店街にまで足を運んだ円堂は、途端に耳にした悲鳴の元へと駆けつけた。
人間は重傷を負い、息苦しさに呻き声を上げていた。
円堂「だ、大丈夫ですか！？」
円堂が駆け寄ると、地に背を付けた人間の1人が、震える手で建物の陰を指差した。
誰かの立っている足。その左手には、もう1人の人間が胸ぐらを掴まれており、頭から赤黒い液体を流している。
「…………」
ゆっくりと、その影はこちらを振り向く。
陰を照らすような、紫に輝く瞳がじっとりと円堂を見据えた。
覆われた雲から顔を出す月がその「影」の顔を映し出そうとするが、「影」はそれから逃げるように跳んで裏路地の闇深くへと姿を眩ませた。
しかし、円堂が見間違う訳がなかった。
円堂「聖……悟？」
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ばっしゅ(プロフ) - え、円堂・・・(( (2014年8月17日 9時) (
レス) id: 211a3ef49a (このIDを非表示/違反報告)
まこう(プロフ) - 雷雨さん» 見てみる！！ (2014年6月21日 14時) (レス) id: 86db760eed (このIDを非表示/違反報告)
雷雨(プロフ) - まこうさん» 『LOVE STAGE!!』っていうアニメ知ってる?! 友達が教えてくれたんだけど、声優がやたらと豪華すぎる！公式サイト見てみて！絵もすごくカワイイんだよ！ (2014年6月20日 19時) (レス) id: 56e9aa1732 (このIDを非表示/違反報告)
まこう(プロフ) - 続編おめでとう！！更新頑張ってね！ (2014年5月19日 13時) (レス) id: 3e30f6238f (このIDを非表示/違反報告)
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